【そもそも概念が違う】日本とアメリカの大型連休の違い

【そもそも概念が違う】日本とアメリカの大型連休の違い

 

今日から日本ではお盆休みですね。

 

「昨日から大型連休に入っている」という方も多いのではないでしょうか。

ということで本記事では「日本とアメリカの大型連休の違い」ということで詳しく解説していきます。

 

「アメリカにも大型連休ってあるの?」

「アメリカの祝日ってどんな感じなの?」

 

このような疑問にお答えしていきます。

 

日本の大型連休

 

今日から「お盆休み」ということですが、基本的には日本には1年間で3回の大型連休がありますね。

最近ではシルバーウィーク(9月)も大型連休とする人や企業もいますが、これはわりと珍しいと思います。

 

まず、

ゴールデンウィークから始まり、

お盆休み

そして年末年始という具合で見ていきましょう。

 

ゴールデンウィーク

 

まずはゴールデンウィークです。

ゴールデンウィークは主に4月末から5月の始まりにかけて、国民の祝日が連続している期間を指します。

 

4月29日 昭和の日

この日は元来、昭和天皇の誕生日です。

平成に入り、その名を“みどりの日” としましたが2007年からみどりの日を5月4日に移しこの日を昭和の日という名称に変更したみたいですね。

 

5月3日 憲法記念日

こちらはその名にある通り、日本国憲法が施行された日ということでそれを記念する為の祝日ですね。(戦後 1947年)

 

5月4日 みどりの日

こちらは上記にも書いた通り、みどりの日が昭和の日に戻って、その代わりに3日(憲法記念日)と5日(こどもの日)に挟まれていた4日に付けられた名称。

 

意味は “自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ” ということになっています。

 

5月5日 こどもの日

古来この日は端午の節句とされていましたが、これは戦後アメリカGHQの皇室行事と国民の祝日を切り離すという方針の元、1947年に “こどもの日”(子供も読めるようにひらがな)として制定されました。

 

定義は、 “こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する”。

ということになっています。

 

では2018年のカレンダーを見てみますと、

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多くの人が4月28日(土)〜5月6日(日)までの9日間がゴールデンウィークとして大型連休だったり、5月1日と2日だけ仕事して、他の日は休みだったり、はたまたその2日間を有給にして連休にするという人もいるのかなと思います。

こういう感じで日本にはゴールデンウィークという形で大型連休がありますね。

 

お盆休み

 

では次にお盆休みを見ていきましょう。

盆、またはお盆とは祖先の霊を供養する仏教の行事です。

 

しかし、仏教の始まりとされているインドには本来先祖を供養するという風習はないです。

仏教が中国に渡り、祖先を崇拝する事が習慣化され、中国仏教が朝鮮半島⇨日本に伝わって現在では仏教式のお盆の風習は韓国、中国、日本で習慣化されています。

 

日本では一般的に8月13日に迎え火、またはお墓参りをし、16日に送り火をするという慣例になっています。

その一連の行事を包括して大型連休としています。

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ちなみに2018年のカレンダーでいえば、11日(山の日)から19日までの9日間を大型連休、つまりお盆休みとする企業が多いのではないでしょうか。

 

年末年始

 

そして最後に年末年始です。

ご存知の通り1月1日 元日が日本では最も重要な国民の祝日であるかもしれませんね。

 

新しい年を家族や大切な人と祝い初詣に出かけたりなど。

法的には12月29日〜1月3日までを休みとするみたいです。

 

多くの人も三が日まで休みだったり、5日まで休みだったり、または天皇誕生日である23日やクリスマスの24日、25日から休みとする学校なども多いのでしょうか。

 

まぁその辺はその年のカレンダーにもよりますよね。

では2018年のカレンダーを見てみますと、

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こんな感じです。

この場合、12月29日(土)〜1月6日(日)までの9日間を休みとする企業が多いと思います。

 

こうして日本の長期休暇を見てきましたが、季節ごと(シルバーウィークも含め)にうまく割り振られているのがわかりますね。

 

 

アメリカの大型連休

 

ではここからはアメリカの大型連休のシステムを詳しく説明していきます。

まず最初にアメリカの祝日を全て見ていきましょう。

 

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出典: http://www.calendarpedia.com/holidays/federal-holidays-2017.html

 

全部で10日です。

日本の祝日は全部で16日ですのでアメリカの方が圧倒的に少ないですね。

 

https://news.mynavi.jp/article/20140912-a024/

ちなみにマイナビニュースのこの記事(2014年のですが)によると日本の祝日数は世界で3位みたいですね。

 

アメリカでは州によっても異なるのですが、学生に限っていえば多くの学校では春と冬に短めの休みがあり、5月後半から8月の中旬までを夏休みというのが一般的です。

 

では社会人はというと、、

まず最初にはっきりしなければいけないのは、アメリカと日本とでは祝日の概念が少し違うというところです。

 

アメリカでは「Federal Holidays」「State Holidays」というのがあり、後者はそれぞれの州が定める祝日です。

 

しかし、ここで複雑なのが「国民全体の祝日(Federal Holiday)」なのに州によっては祝日に定めていない場合も珍しくありません。

例えば、「Columbus Day(10月12日)」という国民の祝日がアメリカにはあります。

 

これはあの有名なコロンブスがアメリカ大陸に到達したのを記念する日です。

しかし州によっては 「元々ここには先住民がいたのだから、コロンブスが到達したのを祝うのはおかしい」 といってその日は全く休みではない地域や州もあるのが現実です。

 

つまり、国民の祝日の考え方が日本や他の国とはそもそも違うのです。

そして結論を言いますとアメリカには日本のような大型連休は存在しません。

 

お正月やクリスマスですら普通の祝日とあまり変わらないっていえば変わりません。

しかしこれらの祝日は、ほぼ全ての人がしっかり休みます。

 

よってお店やスーパーなども空いてない場合が多いです。

強いて言うならば、「Thanksgiving Day(感謝祭)」が4連休で一年で1番長い連休です。

 

ちなみに感謝祭といのは11月の第4木曜日でこの日は家族でターキーを食べるのが一般的な慣例です。

そして翌日金曜日はBlack Fridayといい、この日は多くのショップやモール等でセールをやります。

 

これはアメリカの他にカナダでも行われている行事です。(カナダの場合10月の第2月曜日)

 

感謝祭は、イギリスからマサチューセッツ州のプリマス植民地に移住したピルグリム・ファーザーズの最初の収穫を記念する行事であると一般的に信じられている。

出典: 感謝祭 – Wikipedia

 

では、よく言われる「日本人は働き過ぎだ」みたいなのはどこから来たのでしょうか。

ここまで見たらアメリカの人達の方が圧倒的に働いているように見えますが、、、

 

アメリカでは一般的に有給を自分で消費して独自の大型連休を作ります。

人によっては有給を一気に消費して約1ヶ月間旅に出る。なんて人も珍しくありません。

 

さらに、その年に使いきれなかった(または使わなかった)有給は次の年に繰り越されるので消滅することは基本的にないです。(もちろん会社によっても違いますが)

 

そして日本のような大型連休がないからなのか、比較的簡単に平日に休めたりもします。

 

アメリカ

国民の祝日の数は少ないけど、その日はより多くのお店や企業が絶対的に休む。

そしてその他の長期休暇などは自分で自由に管理する。

 

日本

国の祝日や行事などに基づいて企業も社員に休みを与える。

季節に基づいてバランス良く割り振られている。

 

という感じです。

 

この2つの国の違いを見ると本当に真逆ですね。

 

アメリカ⇨自分で自由に管理できる。

日本⇨企業内などのルールに基づいて休みを得る。

 

これを見て分かるように、日本では昔から休みづらかったり休暇を自ら取るという慣例が無く、結果的に働きすぎになってしまい、国がこのような全体的に休める長期休暇を作ってくれたのかもしれませんね。

 

最近で言ったらシルバーウィークやプレミアムフライデーなんかもその一種ですね。

日本のように決められたルールの中で休みをもらえたりする方が楽っていえば楽ですね。

 

でも、国民の祝日も連休ありきになってその伝統行事や本来の意味合いが薄れるのもよくないですよね。

ていうか、最近ではあんまりゴールデンウィークの中の祝日やお盆の意味を知らないって人も珍しくないかもしれませんね。