こんにちは。
アメリカを含む、英語圏の国々、ヨーロッパなどの文化では日本の「2ちゃんねる」のような匿名で書き込む掲示板は存在しません。
ということで、先日ツイッターでこんなことをつぶやきました⇩
アメリカに2ちゃんみたいな匿名で書き込む掲示板は存在しない。
その代わりFacebookとかYouTube、Twitterとかで、みんな動画や投稿について言い合ってる。
政治に関しての議論とかしょっちゅうある。
これが読んでるとわりと面白い。
— マサヤ🇺🇸ミナトのすゝめ (@masaya_minato) August 3, 2019
「英語の勉強もかねて他の人が実際に書き込んだものを読んでみたいな」
こんな方もいると思います。
本記事では欧米では「なぜ匿名の書き込みは流行らないのか」ということから日本との文化の違いを解説しつつ、「じゃあどんなものがあるの?」というのを詳しくご説明していきます。
一応あります
上では「存在しない」と言いましたが、「英語版の2ちゃんねる」もあるにはあります。
「4Chan」という名前の匿名性の掲示板ですが、これは登録制など一切ないもので、日本の2ちゃんねるをモデルに作られました。
「日本の2ちゃんねるがモデル」ということもあり、内容は日本文化に関してだったり、日本のアニメ、アダルトが基本です。
ユーザー層もかなり偏っているのが現実で、大半の人はその存在すらも知らないですね。
なので日本の2ちゃんとは全く違うものではあります。
Redditも
匿名性の掲示板で最も「2ちゃんねる」に近いのは「Reddit」というソーシャルメディアプラットフォームかもしれません。
こちらは匿名で基本的にはなんでも書き込めて、投票機能であったり、政治的な議論をしたりなど、英語圏でもかなり主流のSNSです。
「SNS」と書いたように、「2ちゃんねる」というより「ツイッター」などのプラットフォームに近いかもしれませんね。
登録が必要であるため、1人のユーザーが多人数を装ったり、いわゆる「なりすまし」や「荒らし」などはできない仕組みになっています(実質的に)。
「2ちゃんねる」を否定するつもりはありませんが、このような欧米の匿名サイトはある程度の「マナー」や「節度」が保たれていますね。
欧米で”匿名”は流行らない理由
何度も言うようですが、筆者は日本の「2ちゃんねる文化」を否定するつもりは一切ありません。
しかし英語圏を含む、欧米の国々では「匿名の掲示板」は基本的に流行らないです。
ということで、ここからは「欧米で匿名が流行らない理由」ということを詳しく解説していきます。
①匿名の信頼性
冒頭のツイートにもありますが、書き込むとすればTwitterやFacebook、YouTubeなどの特定の投稿に関して言い合ったりはします。
ですが、これらのプラットフォームが2ちゃんねると明らかに違う点は「登録制」ということで、特にFacebookに関しては実名を晒している状態なのである程度の「信頼性」がありますね。
日本でもそうかもしれませんが、基本的に匿名が書いたものに信頼性は0です。
筆者は現在アメリカに住んでいて実際に肌で感じていますが、特にアメリカ人は匿名の人間が書いたものや発信する情報に対しては誰も取り合ってくれません。
そもそもアメリカでは実名で何かを言ったとしても「表現の自由」なので、だれも咎めたり、止めたりは基本的にはしませんね。(差別的な発言は除く)
“なりすまし”が蔓延る2ちゃんねる
例えばですが、2ちゃんねるでは韓国人になりすまして投稿してわざと炎上させたり、逆に日本の悪いことを投稿している人がいれば「韓国人だ」といったような「レッテル」を貼り合うことも珍しくありませんね。
これを読んで誰が得をするのかがとても不思議ですが、匿名制だとこのような弊害があるので個人的に僕はあまり好きではありません。
②議論の一方通行は無意味
最近では「ネトウヨ」という言葉がありますが、日本の2ちゃんねるを見ているとわかるように、ある特定の政治思想を持った人たち”だけ”が特定の政党や国、人に対して掲示板で一方的に避難するというのがわりと珍しくありませんね。
これでは議論が「一方通行」でしかありません。
例えば、こちらは保守系の2ちゃんねる掲示板で有名な「保守速報」というサイトです。
【韓国メディア】日本と全面戦争だ
こんなふうな見出しになっていて、内容は韓国メディアの日本に対しての報道を紹介しています。
そして下にいくと匿名の方々がその記事に関して”議論”をしているという具合です⇩
出典:保守速報
これを読んでみてもわかるように、このような掲示板では議論が明らかに「一方通行」ですね。
つまり相手の反論も来るはずがないので、そもそも議論にならずにただの「ストレス発散のはけ口」にしかなっていないというのが現実です。
「相手の反論が帰ってこない匿名の掲示板で政治的な議論をしてなにが楽しいの?」
アメリカ含む英語圏の国々では基本的にこういうことになります。
これは実社会でも協調性を重んじ、議論を嫌う日本文化だからこそ、ネットの社会でもこのような構図になっているとも言えるのかもしれませんね。
③ネット=危険という概念
以前こちらの記事でこんなことを書きました。
「アメリカは外的危険(誘拐など)が多いので、早いうちから子供にスマホを持たせる」
「日本ではネットの中の危険を心配する人が多いので、子供にスマホを持たせることに消極的な家庭が多い」
つまりこれが本記事の「2ちゃんねる」の違いにも現れています。
総務省が発表している「情報通信白書」によると、SNSで知り合った人に対して「ほとんど信頼できる」と答えた日本人はわずか12.9%という割合になっています。
一方でイギリスは68%、アメリカ64%、ドイツ47%というデータがあります。
つまり日本は「ネット=危険」、「実名、顔写真を載せるのは心配だな」ということが多いことから、議論の場に関してもFacebookなどでやり合うよりも、匿名の掲示板でやり合うほうが主流なのかと言えます。
【確認】匿名というのは悪いことではない
最後になりますが、「匿名」というのは決して悪いことではありません。
ハンドルネームのユーザーが社会を変えたり、匿名だからこそ良いメッセージを発信できることも多々あります。
それは日本に住んでいればよくわかることかもしれませんね。
逆にアメリカのニューヨークなどでは、「匿名によるネットの投稿は禁止にしよう」という法律も真剣に議論されているほどです。
ここまで実名主義もいってしまうのも「実際どうなの?」という気もしますね。
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