【完全なる矛盾】アメリカによるグローバリズムの否定とはなんなのか

【完全なる矛盾】アメリカによるグローバリズムの否定とはなんなのか

 

はじめに▼

先日のアメリカの貿易摩擦の記事に続いて、本記事でもアメリカの「貿易」について解説していきたいと思います。

この前開かれた国連演説においてトランプ大統領は「グローバリズム」を徹底的に否定しました。

 

この発言は世界を驚かしましたが、それはなぜでしょう。

「グローバリズム」というのはアメリカの核の部分であったはずであり、歴史的に見るとかなりの矛盾を含んでいるからです。

 

ということで、「なぜこの発言が矛盾しているのか」というところをこの記事では書いていきたいと思います。

 

グローバリズムとは?

 

グローバリズムとは、地球を一つの共同体と見なして、世界の一体化(グローバリゼーション)を進める思想である[1][2]。字義通り訳すと地球主義であるが、通例では、多国籍企業が国境を越えて地球規模で経済活動を展開する行為や、自由貿易および市場主義経済を全地球上に拡大させる思想などを表す。

引用:グローバリズム −Wikipedia

 

つまりざっくり言い換えると、関税や国家の介入を一切排除して、生産者や商人のみで自由に貿易(トレード)をすることを言います。

またこれを自由貿易とも呼びます。

 

アメリカは資本主義(自由経済)の国ですから、そもそも自由貿易という言葉を否定してしまうとアメリカの国家そのものを否定しかねないわけです。

したがって、先日の国連演説でのトランプ大統領の発言は大いに世界を驚かせたというわけですね。

 

 

歴史に見るアメリカの「グローバリズム」

 

前述したように歴史を見ると、トランプ大統領の「グローバリズムからの撤退」発言がアメリカの大いなる矛盾ということが紐解けます。

ではそこのところを一つ一つ見ていきましょう。

 

アメリカの超絶なる「おせっかい」

 

日本史を勉強した方なら誰もが親近感の湧く出来事でもあり、日本史上初めてアメリカと「出会った」出来事でもある、「黒船来航」ですが、あれはアメリカが日本に対して「グローバリズム」を一方的に要求してきたことを言います。

 

ペリー率いるアメリカの黒船は当時鎖国(海外との貿易を一切遮断)していた日本に対して「開国しろ」と迫ってきました。

この出来事は日本史上類を見ないほど当時日本を混乱させましたが、その後日本は開国→帝国主義の路線を選びます。

 

これは日本史のターニングポイントでもあります。

つまり、ペリーは当時の江戸幕府に対して、「何鎖国してんの?今の時代はグローバリズムだよ!アメリカと貿易を始めなさい。お互いに利益になるよ。ん?しない?なら大砲一発かますよ?(その後本当に大砲を撃った)」

 

こんな具合に開国を迫りました。

 

当時の日本が大騒ぎになるのもなんとなく分かりますよね。

 

日本は平和だった

 

江戸時代の頃の日本は世界史において類を見ないほど平和でした。

識字率は圧倒的に高く、文化も繁栄していましたので、人々は生活(経済的に)は豊かではないものの、「まぁこんなもんしょ」という感じの生活ですね(おそらく)。

 

兎にも角にも江戸時代の頃の日本は平和でした。

今の日本を見れば、そりゃあ、「あの時開国していてよかったね」といくらでも言えますが、後から正解がわかった状態ならいくらでも言えます。

 

あれはたまたま「文明開化」ということで明治維新を初め、様々な改革に成功したから言えることですよね。

何度もいうように「黒船来航」は日本の「ターニングポイント」であります。

 

万が一あそこで日本が間違った選択をしていたら今の日本はありえません。

アメリカとの自由貿易をきっかけに平和だったはずの人々の生活はカオスになっていたかも知れません。

 

グローバリズムの名のもとに日本が植民地化されていたら、「黒船来航」も「まじで笑えなくね」っていう感じの出来事になるわけです(実際に当時のアジアは日本とタイ以外の国は西洋列強の植民地にされ、グローバリズムの餌食になっていた)。

実際に笑えないケースが世界史の中で多々あるんですね。

 

自由の押し売り

 

特に冷戦時代アメリカはソ連を中心とした、「社会主義圏」の国々を徹底して否定してきました。

 

「社会主義」とは、前述しているアメリカの「資本主義」とは対比する関係で「国家が経済に介入して自由経済よりもむしろ平等を目指す」思想を言います。

冷戦時代、資本主義を掲げるアメリカ&西側諸国は社会主義を掲げるソ連&東側諸国と長い間対立してきました。

 

その過程において、様々な国々が戦争をしていくのですが、アメリカは世界に「自由経済&民主主義」を広めていきます。

 

封建主義&独裁政治の否定

 

江戸時代の頃の日本は封建主義(徹底されたヒエラルキーがある社会)でしたので、黒船来航時のアメリカは封建主義である日本を見下しました。

そこで日本は西欧のような民主的な政治をやるべく封建制度及び、サムライ文化を数十年の間に捨てたわけでありますが、同じケースが世界には多々あります。

 

アメリカが関与した主な戦争(第二次世界大戦以降)

第二次世界大戦→反ファシズム

朝鮮戦争→反共産主義(冷戦)

ベトナム戦争→反共産主義(冷戦)

タイの共産主義勢力の鎮圧→反共産主義(冷戦)

グレナダ侵攻→反独裁政権(冷戦)

リビア爆撃→反独裁政権(冷戦)

タンカー戦争→イラン・イラク戦争

パナマ侵攻→反独裁政権

湾岸戦争→対イラク

アフガン紛争→対テロ

イラク戦争→民主政権の樹立

ワジリスタン紛争→対テロ

リビア内戦→反独裁政権

対ISIS戦争→対テロ

(戦争ではないけど)対北朝鮮→反独裁政権

引用:アメリカ合衆国が関与した戦争一覧

 

これらはまだ一部ではありますが、第二次世界大戦以後アメリカは数他の国々の内政干渉をしています。

反共産主義&反独裁主義を掲げて戦争を繰り返して、無理矢理に「開国」させて資本主義圏に持って来るのです。

 

なぜならば、アメリカの自由経済や軍需産業が儲かるからです。

このありえないほどのおせっかいを繰り返しているのにも関わらず今度はアメリカが「グローバリズム」を否定してしまいました。

 

世界が驚くのも分かりますね…

 

 

立場が逆転

 

安倍総理大臣が先日の国連総会で日本が「自由貿易の旗手」となると言い、中国やロシアが内向きなアメリカを避難する、という事態が起きていますが、完全に立場が逆転する展開になってしまっていますね。

 

前回記事の「関税について」と同様に今後とも国際ニュースに注目していきたいと思います。