こんにちは。筆者は現在アメリカのど田舎に住みながら大学に通っています。
先日不幸なことに「サンクスギビング(感謝祭)」の日に交通事故に遭いました。
大雪が降っていたこともあって後ろの車が止まれずぶつかってきた感じですね。
幸いけが人は誰もいなく、保険に入っていたこともあって全く問題はなかったのですが、警察官との30分ほどの事情聴取を体験しました。
ということで、本記事ではそんな実体験を基に「アメリカの自動車保険に関して」と「アメリカで交通事故に遭った場合の対処法」を詳しくご説明していきます。
【大前提】保険は入りましょう
留学や仕事、旅行など関係なしにアメリカに来る際には必ず保険には入りましょう。
というのも、アメリカの医療費は桁違いに高いのが現実です。
救急車で病院まで運ばれたら数十万円、1日入院で百万円ほど、保険に入っていなければこれくらいかかるのも珍しくありません。
医療制度自体が日本のものとは全く違うということがあるのですが、アメリカではこれが社会問題にまでなっています。
例えば貧困家庭などでは病気にかかっても「医療費が高すぎて病院に行けない」ということが起きてます。
日本では大したことのない病気や怪我でも救急車を呼んでしまう人がいて問題になっていますが、アメリカでは逆で、交通事故を起こして大怪我をしている人でさえ救急車は高すぎるということでタクシーや配車アプリを利用して病院に行く人もいます。
そんなレベルでアメリカと日本の医療制度は違います。
万が一保険なしでアメリカに行って事故に遭ってしまったら、それこそ「人生が積んでしまう」ので、事前に保険に入っておくのがおすすめです。
この辺の「アメリカの医療制度」に関しては以下の記事でも詳しく解説しています⇩
自動車保険の種類
上では「医療保険は絶対」というのを書きましたが、アメリカで車を運転する場合は「自動車保険」にも入っておくのがおすすめです。
といっても、自動車保険に関しては大まかなシステムは日本とあまり大差はありません。
①「強制保険(Liability Coverage)」
②「任意保険(Optional Coverage)」
③「アンブレラ保険(Umbrella Insurance)」
アメリカの自動車保険には主にこの3種類があります。
①強制保険
強制保険は読んでそのまま車を保有する人は必ず入らなければいけないものです。
この保険は対人、対物、搭乗者に対して支払われる保険です。
②任意保険
こちらは任意で入るもので、盗難、火災、損傷、衝突事故、牽引サービスなどを保証してくれるものです。
なんと言ってもアメリカは車がないと生きていけないレベルで毎日車を運転するので、そういう人は大体任意保険にも加入します。
③アンブレラ保険
そして最後に「アンブレラ保険」というもので、こちらは①の強制保険では補えない額を保証してくれるものです。
強制保険の保証額は州によって違いますが、全体的に日本より低くなっています。
交通事故で相手を死亡させてしまった時などには、強制保険ではとても補いきれません。
そんな時にアンブレラ保険に入っていれば保険会社が保証してくれるというものですね。
事故を起こしたら…
「アメリカで交通事故を起こした場合は絶対に謝ってはいけない」
「アメリカは訴訟社会で、謝ったら裁判で不利になるから「I’m sorry」だけは言わない方が良い」
「謝る」⇨「自分の過失を認めた」⇨「裁判で負ける」
こういうことですね。
この「謝ってはいけない」というのよく言ったりもしますが、これはかなり古い話です。
今のアメリカの法制度では「謝っただけで裁判で不利になる」というのは滅多にありません。
実際に多くの州では「アイムソーリー法」というのがあって、「アイムソーリーと言っただけでは自分の過失を認めたことにはならない」という法律が実際にあります。
この法律ができた背景には「アイムソーリー」と言っただけで裁判が不利になったケースが実際にあったからなのですが、日本ではこれに尾ひれがついて、あたかも「アメリカでは謝ってはいけない」というのが未だに言われていますね。
ですが、明らかに自分に過失がある場合や、「お互い様」の場合でもまずは相手に「アイムソーリー」と言うのが筋ですね。
これは日本でもアメリカでも関係なしに通じることかと思います。
①安全な場所に車を停車する
これは日本の教習所でも教わると思いますが、まずは安全な場所に車を停車ですね。
②相手側と状況を確認
相手側との対応ですね。
どちらかが警察を呼びましょう。
上でも書きましたが、自分に非があった場合は一言謝るのが良いかもしれません。
③警察に連絡する
カンタンな状況説明と住所を伝えましょう。
住所はスマホの地図アプリで見るのが良いかもしれませんね。
それがなければ、近くのわかりやすい建物や道路の番号をできるだけ詳しく伝えましょう。
④救急車を呼ぶ
必要であれば救急車も呼びましょう。
⑤けが人への対応
⑥目撃者を確保する
裁判になった場合は目撃者が証人になってくれることがほとんどです。
⑦事故現場、または自分の車の写真を撮る
警察官が来るまでに現場の写真をスマホかなんかで撮っておくのがおすすめです。
スマホやカメラ付きの写真がなければメモでもOKです。
⑧警察官との対応
まずは免許証、保険、自動車登録証の提示を求めてくるので、落ち着いて対応しましょう。
現場検証が終わると警察官がレポートを作成し、そのレポートの控えをもらえます。
⑨相手側との対応
レポートの控えを警察官にもらった場合は不要ですが、なければ相手先の連絡先、保険などの情報を交換しましょう。
⑩保険会社に連絡
落ち着いたら保険会社にも忘れずに連絡を!
⑪SRフォームをDMVに提出
多くの州では事故が起きてから10日以内にDMVへ「SRフォーム」の届け出が義務付けられています。
SRフォームはネットで印刷できたり、DMVのオフィスでも手に入れることができます。
ということで、本日は「アメリカの自動車保険に関して&アメリカで交通事故に遭った場合の対処法」を解説してきました。
大体は日本と変わりませんが、やはり海外で言語も違うということで焦るかと思います。
事故を起こしてしまった際はまずは冷静に対処することが一番かもしれませんね。
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