こんにちは。本記事はミナトのすゝめ、日本とアメリカの「文化比較」に関しての記事になります。
日本人の多くはアメリカの「スタンドアップコメディ」を見ても「何が面白いのかわからない」という人も結構多いかと思います。
これは逆も同じで、アメリカ人の多くは「日本のお笑いが理解できない」という人が多いのも現実です。
ということで、本記事では「日本とアメリカのお笑い文化の違い」に関して詳しく書いています。
アメリカのコメディ
アメリカで「コメディアンになりたい!!」と思いたった人が、まず最初に挑戦するのが「スタンドアップコメディ」です。
日本では「漫才」や「コント」などが「お笑い芸人」になるための「登竜門」的なものですが、アメリカではスタンドアップコメディが主流になります。
スタンドアップコメディとはステージ上で1人で数10分から、長いときには1時間ほどギャグや面白い話をするお笑いのジャンルです。
以下の動画がまさにその「スタンドアップコメディ」になります⇩
これがまさに「アメリカのお笑い」になるのですが、ここからはもう少し具体的に日本とアメリカのお笑いの違いを見ていきましょう。
①ボケとツッコミ
日本のお笑いの「絶対的なルール」でもあるのがこのボケとツッコミの役割になるのかと思いますが、アメリカのお笑いにはこの概念がありません。
数年前にアメリカ人の友人が日本に来ていた時に、年末年始ということもあったのでテレビで漫才をよくやっていて一緒に見ていました。
そのアメリカ人の友人が日本の漫才を見て「なんでそんなに叩くの」と言っていましたが、アメリカのテレビ(テレビ以外でも)では人を叩くのはNGであり、そもそも「何が面白いの?」ということになります。
また、バラエティ番組でも日本ではそれぞれ「キャラ設定」のようなものがされており、「チームプレイ」で笑いをとったりもしますね。
アメリカではこのように「ボケとツッコミ」や「キャラ設定」のようなものはなく、あくまで「個人で笑いを取る」のが主流です(モノマネはありますが…)。
②ローコンテクスト&ハイコンテクスト
こちらの記事でも書きましたが、英語学習で最も難しいのがこの「ローコンテクスト文化」を理解することです。
世界の言語の中でも日本語は「ハイコンテクストの最も良い例の一つ」と言われるくらいハイコンテクストの言語文化です。
それに対してアメリカ英語は対極で、ローコンテクスト文化です。
つまりアメリカ英語のような「ローコンテクスト文化」の言語は話し手が意味を直接的に伝えます。
日本語(ハイコンテクスト)⇨「Aさんはいらっしゃいますか?(Is there A?)」
英語(ローコンテクスト)⇨「May I speak to A?(Aさんと話したいんですが)」
日本語では「Aさんはいますか?」⇨「Aさんと話したい」という文脈の流れを受け手側が推測しないとなりません。
一方で英語では「Aさんと話したい」という旨を真っ先に伝えます。
このハイコンテクストとローコンテクストの違いが日本とアメリカのお笑いを大きく違う理由の一つでもあります。
例えば「大阪のおばちゃん」という言葉は、「大阪在住のおばさん」というよりももっと色々な意味を含みます。
「大阪のおばちゃん=元気で面白い」という言外の意味を受け取り側が理解しないと難しいのが現実ですね。
しかしこればっかりは日本で育ったり、数年住んでいないとなかなか難しいのが現実です。
日本のお笑いはこのように「あるあるネタ」で成り立っています。
③政治・下ネタ・社会問題
次に日本とアメリカのお笑いの最も違うところは、アメリカのお笑いは政治、下ネタ、社会問題に関して切り込むことで笑いを取ることです。
例えばお笑いコンビの「ウーマンラッシュアワー」が政治的な批判も含めたネタをやった時かなり炎上しましたが、日本では政治や社会問題は「タブー」とされ、下ネタに関してもめったに使いませんね。
中には「芸人のくせに」、「なにも知らないくせに」というような批判もされていましたが、このように日本では「お笑いはあくまで娯楽」という認識があります。
これはお笑いだけでなく、歌手や俳優・女優などでも同じですが、有名人がテレビで政治に関して「首を突っ込む」のは日本ではNGです。
しかしアメリカでは政治や社会問題、下ネタを笑いにすることは日常的にあるどころか、むしろそっちのほうが主流です。
なので、逆に言えばアメリカのお笑いを理解するにはある程度アメリカの政治や社会問題に関して知っていなければ理解できないということになります。
④容姿&自虐
日本では自分の容姿を自虐ネタにして笑いにしたりしますが、これに関してもアメリカではNGです。
そもそも容姿をバカにしたり、人の顔を笑ったりすることは良いことではありませんね。
お笑いは好みの問題もあり、「アメリカの方が面白い」とか、「こっちの方が洗練されてる」なんていうことは言えませんが、これに関しては良い文化とは言えませんね。
最近では子供が真似したり、いじめの原因になったりなど問題も生まれてきて日本でも問題になっているのが現実です。
この自虐文化、「人をバカにして笑う」ということに関しては日本の文化が生んだ弊害でもあるのかも知れませんね。
ということで、本記事では「アメリカと日本のお笑い文化の違い」ということで解説してきました。
繰り返しますが、お笑いは好みの問題があるので「こっちの方がおもしろい」とは言えませんが、これらの違いがアメリカ人と日本人、お互いにお笑いが理解できない原因でもあります。
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