「アメリカはタトゥーに寛容」という大きな誤解【ステレオタイプ】

「アメリカはタトゥーに寛容」という大きな誤解【ステレオタイプ】

 

こんにちは。本記事はミナトのすゝめ「アメリカ文化」に関しての記事になります。

「アメリカではタトゥーなんて普通」と思っている方も多いと思いますが、それはわりとステレオタイプでアメリカは意外にもそのへん保守的な人もかなり多いのが現実です。

 

よく温泉施設のタトゥー禁止を廃止すれべきかという議論で、「日本では昔からタトゥー=暴力団のイメージがあるから日本文化にはタトゥーは合わない」という意見を聞くこともよくあります。

 

しかしタトゥー=暴力団というのは全世界共通で存在します。

その中で現在では「社会が変わってきている」ということが言えます。

 

ということで、本記事は「アメリカではタトゥーはどのような意味があるのか」、このへんに関して詳しく解説していきます。

 

アメリカのタトゥー

 

出典:BIGLOBEニュース

 

出典:BIGLOBEニュース

 

出典:BIGLOBEニュース

 

こちらのいかにも「怖そうな」方々は今アメリカでも社会問題になっている「MS−13」という全米で最も悪名高いギャンググループです。

ぱっと見てわかるように全身タトゥーですね。

 

出典:ヤクザ

 

こちらは日本の暴力団の方々でこちらも全身に「入れ墨」が入っていますね。

繰り返しますが、「タトゥー=悪いイメージ」これは全世界共通で存在するものです。

 

英語でも「Criminal Tattoo(犯罪タトゥー)」という言葉もあるほどなので、当然といえば当然かもしれませんね。

一般的なのがギャングのシンボルであったり、親族の名前、メンバーの名前を入れることで「忠誠を誓う」というものですね。

 

アメリカの刑務所ではタトゥーを入れることを禁止しています。

昔から刑務所内でタトゥーを彫ることがあったからです。

 

海外でも同様

 

アメリカのギャングは基本的に不法移民や中南米からの難民などが多いのが昔からの常であります。

上でご紹介している「MS-13」はエルサルバドル、メキシコ系最大のギャング「ラ・エメ」はメキシコから、アジア系最大規模を誇るギャング「タイニー・ラスカル・ギャング」はカンボジアなどなど、このように世界各地からの人種同士で集まっています。

 

日本の暴力団と同じように、彼らもこぞって全身にタトゥーを入れていていることからわかるように、中南米では「タトゥー=暴力団」というのは一般的です。

ヨーロッパでも最近ではタトゥーに寛容になってきているのは事実ですが、マフィアで超有名なイタリアの「カモッラ」という組織でも「タトゥー」はやはり忠誠の象徴でもあります。

 

また、日本がかつて犯罪者への刑罰として入れ墨を入れるようになったのは、古来中国の「黥刑(げいけい)」というものから影響を受けたものです。

なので当然中国にも「入れ墨=犯罪者」のイメージがあります。

 

中国に大きな影響を受けているインドや韓国でも同じことが言えます。

このような歴史的背景から、現在でもアジアは”特に”「タトゥーには厳しい」のが現実です。

 

 

アメリカは保守的です

 

「日本には昔から入れ墨=暴力団というのがある」

「欧米には日本の文化は理解できない」

「欧米ではタトゥーに寛容」

 

このような意見を聞くこともよくありますが、これらはわりと間違っています。

欧米ではタトゥーに寛容というのは事実ですが、これは「寛容になってきている」というのが本当のところです。

 

実際にはアメリカにも「タトゥーを良しとしない人たち」はかなりいます。

「タトゥーなんか入れたら親がなんていうかわからないよ」という人もいますね。

 

例えばNY警察では制服から見えるタトゥーを禁止していますし、米海兵隊でもショーツとTシャツに隠れないタトゥーはNGです。

教師やビジネスマンなど、いわゆる「ホワイトカラー」の職業はタトゥーを隠すのが基本です。

 

就職に関して言っても、タトゥーがある人とない人では、ある人の方が就職に不利になるという研究結果もあるほどです。

 

アメリカ=キリスト教

 

アメリカは他の国と比べても「キリスト教信者が多い国」とされています。

カトリックやユダヤ教などでも自分の身体にタトゥーを入れることは禁止しています。

 

このアメリカが「キリスト教の国」というのは、ニューヨークやロサンゼルスなどの大都会に行ってもなかなかわかりませんが、中西部や南部などの地方や田舎に行くと全く違います。

アメリカの大部分はこういった地方や田舎の保守的な色が濃いのが現実でもあります。

 

ステレオタイプ

 

ということで、本記事ではタトゥーに関する「アメリカのステレオタイプ」というのをご紹介してきましたが、実際は「アメリカはタトゥーに寛容」というわけでなく、「寛容になってきている」というのが本当のところです。

 

というのも、アメリカでも日本のように「タトゥー=タブー」というわけではありません。

日本ではジムやプールなんかでもタトゥーを禁止している場所がありますが、これはアメリカではありえません。

 

また、就職に関しても「見えなければOK」というのは日本よりもはるかに寛容なのかもしれませんね。

同時に年配の方々などはタトゥーに対して良い感情をわかないのも事実です。

 

日本でもこのように少しずつタトゥーに対して寛容になれたらいいのかもしれませんね。

 

「タトゥーをしている人が全員悪い人ではない」

 

これが全てですね。