「起業」の考え方から見る日本とアメリカの文化の違い

「起業」の考え方から見る日本とアメリカの文化の違い

 

はじめに▼

起業家「今の会社退職して起業しようと思うんだ」

日本人「え!すごいね!ところで出資してくれる人とかいるの?退職ってもったいなくない?」

 

起業家「今の会社退職して起業しようと思うんだ」

アメリカ人「いいじゃん!応援するよ」

 

上記の会話は日本人とアメリカ人の「起業」という言葉に対しての反応をわかりやすく表したものです。

あながち間違ってはないと思いますが、日本には「起業」というとすごくハードルの高いものという認識があると思います。

 

一方でアメリカの起業率は日本よりはるかに高く社会的&教育的な面でも起業のための環境がかなり整っています。

ということで、本記事では「起業」についての考え方を基に日本とアメリカの文化の違いを歴史を交えて詳しく解説しています。

 

 

日本とアメリカの起業率

 

Google、Facebook、Twitter、Uber、Netflix などなど、世界でも超有名なこれらの企業は全てアメリカ発です。

2019年1月のビジネスインサイダーの記事「2019年注目すべきスタートアップ企業」に紹介されている企業もほとんどがアメリカに拠点を置き、アメリカ人によるものです。

 

出典:欧米の起業家は日本の倍!?〜欧米の起業率の高さの理由を探る

 

実際に国別で見た起業率でも日本とアメリカではほぼ倍の差があります。

つまりこの違いは明らかに文化の違いや歴史的背景によるものです。

 

ここからは「この起業率の差はどこから生まれているのか?」ということを解説していきます。

 

 

①アメリカの歴史

 

アメリカの歴史を紐解くと、15世紀ヨーロッパの大航海時代までさかのぼります。

コロンブスによってアメリカ大陸がヨーロッパの文明によって初めて発見されたわけですが、この歴史こそが人類史上最大の「冒険」であり、「起業精神」の根底でもあります。

 

成功する確信などなかったのにそれでもリスクを恐れずに人類史上最大の大発見をしました。

これ以来ヨーロッパからアメリカへの移住の歴史が始まります。

 

さらに19世紀のアメリカ西部への開拓(ゴールドラッシュ)もアメリカ人の起業精神の根底とも見えます。

つまりアメリカは「移民の国」であり、アメリカに移民する人というのはなんらかのリスクを背負って移住します。

 

アメリカは常にリスクと戦ってきた歴史があり、現在でもそのアメリカで成功を掴もうと移住する人が住んでいます。

「アメリカンドリーム」という言葉がアメリカにはありますが、これは大きい庭&プール付きの家+高級車を持つことがアメリカの人にとっての成功のシンボルです。

 

だからこそ、「お金持ち」と「貧困層」の差が激しいのがアメリカの社会問題でもありますが、このへんのハイリスクハイリターンの精神は日本とは大きく違うことがわかるかと思います。

 

 

②手続きが複雑

 

次は実際に実利的なことを書いていきますが、アメリカで起業するのと、日本で起業するのとでは手続きの複雑さがはるかに違います。

現在日本でも「起業することを奨励しよう」ということで政府が見直している点でもありますが、日本で起業するとなるとかなりの時間と労力を消費するのが現実です。

 

出典:日本は欧米諸国と比べて起業にかかる費用・コストが異常に高い!

 

こちらの表を見てもわかりますが、日本は他の国と比べて時間もお金も多くかかることがわかりますね。

 

 

③終身雇用制度

 

日本の「働き方」で最も特徴的なのは「終身雇用制度」でもあるかもしれませんね。

アメリカや海外の多くの国では必死で企業に就職しても解雇されるリスクがあります。

 

一方で日本では企業側が解雇するのは圧倒的にハードルが高いです。

つまり企業はそう簡単には従業員を解雇にはできないので一度就職してしまえば将来は安泰ということになります。

 

せっかく手にした安定ある仕事を退職してまで起業するのはなかなかできることではありませんね。

 

また、新卒一括採用から見る「大学卒業と同時に就職」というレールがあることからも、起業することのリスクを高めているとも言えます。

つまりこのレールから外れてしまうと圧倒的にリスクが高くなるわけですね。

 

日本の失業率が世界と比べ圧倒的に低いのは新卒一括採用があるのが大きな理由でもありますが、それと同時に起業する若者が日本に増えないのもこれが原因でもあります。

 

 

④投資への考え方

 

アメリカにはシリコンバレーという都市があります。

シリコンバレーはサンフランシスコに位置し、アップルやグーグル、フェイスブックなどの超有名企業の本社があることで知られていますね。

 

「起業するのに最も最適な場所」とも言われていて多くのスタートアップ企業がそこに集まります。

理由としては、シリコンバレーの投資家は少ない見返りで多額の投資をしてくれるからです。

 

投資をしてもらった人たちはその見返りに新たな起業をしたいという若い人たちに投資をします。

「お金は天下の回り物」という言葉がありますが、アメリカの投資はまさにこのような循環で成り立っています。

 

もちろん人にもよりますが、日本の投資家は一般的にリスクを嫌う傾向があり、少ない額のわりに高い要求を求めるケースが多いのが現実です。

これは銀行の貸付にも同じことが言えます。

 

日本の銀行は担保を取ることに非常に厳しい傾向にあります。

このへんから見ても、アメリカは日本よりも投資に対しての柔軟な考え方が存在します。

 

 

⑤規制

 

Air BnB ⇨ ホテル産業を守るため規制

Uber ⇨ タクシー産業を守るため規制

 

新しいものを取り入れる時には必ず規制が必要不可欠ですが、日本にはその規制が海外に比べ厳しいというのも事実です。

スタートアップ起業がなかなか育たない、起業の壁が大きいのは規制が原因の一つでもあります。

 

 

⑥リスクとリターン

 

「ハイリスクハイリターン」という言葉がありますが、日本での起業は「ハイリスクローリターン」です。

一度破産すればそこから復帰するのはかなりの努力が必要になります。

 

特に日本では再就職のハードルが圧倒的に高いです。

このようにリスクが高いわりに日本のような資本市場の弱い国では万が一ビジネスで成功しても大金持ちになれるわけではありません。

 

つまりリスクのわりにリターンが少ないのも原因の一つでもあります。

 

 

⑦お金儲け=悪いイメージ

 

アメリカンドリーム=大きい庭&プール付きの家+高級車

 

上でこのように書きましたが、このような典型的な「お金持ち」は日本では嫌われます。

例えばアメリカでは小さい頃からチャリティーイベントで物を売るなどの教育をしています。

 

「お金儲けは楽しい」という概念がありますが、これはアメリカと日本の教育の違いから来ているとも言えます。

 

 

 

 

以前ホリエモンがファウンダーとなっている民間宇宙開発企業がロケット打ち上げに挑戦した時に発射後すぐに落下し炎上しました。

この時に日本の各社新聞紙は「ロケット打ち上げ失敗」と報道しましたが、アメリカメディアは「部分的成功」と報じました。

 

同じ出来事なのにこれほどまで報道の仕方に違いがでるのかと驚きですが、日本は失敗することや挑戦している人に対して少し冷たい風土があるかもしれません。

 

もちろんアメリカにも貧富の差が激しかったり、失業率が圧倒的に高かったりなど、様々な問題点がありますがこの起業家精神は日本も学ぶべきものがあるかもしれませんね。

 

 

「日本とアメリカの文化の違いをもっと深く知りたいな」

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