【オリンピック】アメリカが毎回メダルを量産する理由

【オリンピック】アメリカが毎回メダルを量産する理由

 

近代オリンピックは今までに合計31回開催されてきました。

コロナウイルスによって延期になった東京オリンピックが第32回目となりますね。

 

中でも「メダルの数」で言えば、アメリカがダントツです。

オリンピックでのメダル獲得数と相関するものはたくさんあるのですが、なぜアメリカはこんなにもスポーツにおいて強いのでしょうか。

 

本記事では、そのへんのオリンピックのメダル獲得数を「国の豊かさ」「経済力」などと繋げて考えてみました。

 

歴代メダル獲得数 (夏季)

 

出典:https://entamedata.web.fc2.com/sports/olympic_medal.html

 

上でも書きましたが、メダル獲得数で言えばアメリカがダントツです。

こちらの表で見てもわかりますが、アメリカは2位のソ連に倍以上の差をつけて、メダルを獲得しています。

 

日本は13位で、441個のメダル獲得数となっています。

200ヶ国以上の国がある中で、13位というのも十分すごいですが、このアメリカの驚異の数はどっからきたのでしょうか。

 

そのへんの疑問をここからお答えしていきます。

 

そもそもスポーツ大好き

 

アメリカ人はスポーツ大好きです。

日本のワールドカップでのサッカー熱や韓国の野球熱などなど、そんなものがありますが、アメリカ人のスポーツに対する熱は半端じゃありません。

 

「4大プロスポーツ」と言われる野球、アメフト、バスケ、ホッケーは世界最大規模を誇ります。

メジャーリーグを見てみればわかりますが、お金のかけ方が違いますね。

 

だからこそ、日本を含む多くの国々から優秀なスポーツ選手がアメリカへと渡ります。

 

スポーツ=愛国

 

 

こちらの記事でも少し触れていますが、「スポーツと愛国」というのはわりと相関しています。

例えば、「阪神VS巨人」のような対立構造で、スポーツが盛り上がったりしますが、これはアメリカでも同じです。

 

野球で言えば、メジャーリーグの「ニューヨークVSボストン」ですね。

しかも、これは日本のものとは比較にならないほどエグいです。

 

高校野球でも、「自分の母校が甲子園に行った」となると、「愛校心」というようなものが少なからず生まれてくると思いますが、そのへんアメリカはすごいです。

自分の大学のスポーツは「死ぬ気」で応援します。

 

アメリカの「国技」でもあるアメフトの試合(スーパボウル)は、毎年ほぼ全員のアメリカ人が観ると言っても過言ではありません。

実際にテレビ離れが騒がれているこのご時世でも、スーパーボウルの試合になると全米で視聴率50%近くを叩きます。

 

オリンピックはこれの「国バージョン」です。

ましてや表彰式で国歌を歌ったり、国旗を掲揚したりもするので、なおさらですね。

 

アメリカは「移民の国」であり、全然違う考え方、宗教、文化の人たちの集まりです。

そんな人たちが「一つになれる場」として、オリンピックはかなり有効なのかもしれませんね。

 

実際にアメリカでは、毎回のオリンピックがかなり盛り上がります。

 

国の豊かさ

 

「オリンピックのメダル獲得数」「国の豊かさ」にかなり相関しています。

それもそうですね。

 

野球にしてもスキーにしてもスポーツは基本的にお金がかかります。

国が貧困であれば、スポーツどころではありませんね。

 

GDPとメダル獲得数

上の表でアメリカ、ソ連、イギリス、フランス、ドイツというメダル獲得数ランキングが続きますが、これらはすべてGDPが上位の国です。

 

つまり高度なスポーツ選手を生むには、最新の道具や施設、選手として練習に打ち込める時間が必要になります。

あとは、大学や企業、自治体などが大きな強化予算を持っているなどもかなり関係しています。

 

例えば、筆者も現在アメリカの大学に通っていますが、アメリカの大学はすごいです。

スポーツ推薦などで入ってきた生徒は授業料すべて免除、寮費、食費まで出してしまうくらいの待遇です。

 

設備ももはやケタ違いです。

人工芝のグラウンド、バスケットスタジアム、スケート場、スキー場まであるレベルです。

 

僕の大学は全然一流でも、大きな有名大学でもありませんが、それでもこのレベルです。

スポーツに対するお金のかけ方が違いますね。

 

スポーツの概念

 

 

前回こちらの記事で、「日本とアメリカの部活動の違い」ということで、詳しく解説しました。

筆者も特別に日本のスポーツレベルを軽視するつもりは一切ありませんが、記事の最後に「日本はスポーツでアメリカに勝つ日は来ない」とまで書きました。

 

というのも、アメリカのスポーツへの取り組み方、部活動、クラブチームなどの制度自体が日本や他の国とかけ離れて、合理的だからです。

徹底した実力主義、トライアウト制、シーズン制、大学スポーツの盛り上がり方など、日本の「ブラック部活」などとは話している次元がそもそも違いますね。

 

アメリカはもう少し上の段階にいます。

 

【結論】スポーツ=国

 

「いかなる種類の政治的、宗教的もしくは人種的な宣伝活動は認められない」

 

これはオリンピック憲章の中にある一節です。

いかにも「政治とスポーツは切り離すべきだ」というメッセージですが、オリンピックは政治と密接に関わっています。

 

これはあくまで「キレイゴト」でもあり、実際は「国を挙げたスポーツ大会」なので、政治がかなり関係しています。

実際に「オリンピックの強さは軍事力にも関係している」という説を唱えている学者さんもいるほどです。

 

このような視点でオリンピックを見るのも、また面白いものなのかもしれませんね。