これからアメリカに留学を予定している方、または留学したいなと思っている方のために、本記事ではアメリカに留学するための手順、ビザ取得までの日数、取得方法や用意するものまでをわかりやすく解説していきます。
「ビザってなんか難しそうだし、自分でやるのも面倒だからエージェントに頼もうかな…」
このような疑問をお持ちの方、学生ビザ(F-1)取得までは意外と簡単です。
実際に筆者も何もわからない状態から一人でビザ取得に成功しました。
ではさっそく取得までの流れを見ていきましょう。
一般的な留学に必要なビザ
さてアメリカに留学をするには「F-1 VISA」が必要です。
これは語学学校に行く方も大学に留学する方も同じで大使館or領事館で面接して取得しなければなりません。
しかし「ESTA」という例外があります。
ESTAとは?
「ESTA」とは米国渡航認証システムのことで、こちらはアメリカに旅行に行ったことがある方には馴染みのあるものかも知れません。
というのも、アメリカに観光目的で旅行する際には必ずESTAをインターネット上で申請しなければなりません。
やり方はこちらも簡単でネット上で完結&渡航数日前にやっておけば問題ないので慌てる必要はないです。
留学する場合でもこのESTAの取得のみで大丈夫なケースがあります。
1. 90日以内の留学
2. 授業時間が週18時間以内
3. 1学期に12単位以内の履修
この3つのうちどれか一つでも当てはまらない場合はビザの取得をしなければなりません。
ビザの種類
「F-1ビザ」とは永住を目的とせずアメリカでの学業を目的とした「非移民ビザ」のことを言います。
したがって、アメリカに留学をしたいと思ったら「F-1ビザ」を取得することになります。
ではアメリカにはF-1ビザの他にどのくらいのビザの種類があるのでしょうか。
卓越能力者ビザ (O) / 商用ビザ (B-1)/ 一時就労ビザ (H) / 外交ビザ (G) / 交流訪問者ビザ (J) / 宗教活動家ビザ (R) / 婚約者ビザ (K-1) / 国際文化交流ビザ (Q) / 報道関係者ビザ (I) / 貿易駐在員ビザ (E-1) / 通過ビザ (C)
この他にも多数のビザがあります。
これらは全て非移民ビザで、永住を目的としない人のためのビザになります。
本記事ではアメリカ留学者のためのビザ、F-1ビザについて解説していきます。
ビザ取得までに必要な期間
大学に留学する場合⇨半年前
語学学校に留学する場合⇨半年前〜3ヶ月前
遅くてもこの辺には動き出しましょう。
というのもまず学校側に必要書類を郵送&メールで送らなければなりません。
大学では授業をスタートする数ヶ月前にそれらの必要書類を全部揃えて、大学側から入学許可書を受理されなければならない、という学校もあるのでその締切日に余裕を持って、半年前から準備しましょう。
大学によっても異なりますが、大体の学校では2ヶ月前には締切になります。
なので、
1月に授業を開始したい場合…
11月には締め切りなので、
7月には大学に入学申請&必要書類の準備開始
遅くても9月・10月には入学許可書を取得
このような流れで進んでいくとスムーズかと思います。
一方語学学校は大学と違い、基本的にはいつからでも授業をスタートできる学校が多いので締切日にはそこまで厳しくはありません。
ですが、早め早めに進めていくのが無難です。
アメリカ留学までの手順
これらを詳しく見ていきましょう。
ここでは大学へ留学する場合の手順を解説していますが、語学学校に留学する場合も基本的には一緒です。
①大学から入学許可証をもらうまで ※半年前〜3ヶ月前
まずはインターネット上で大学に入学申請をします。
大学のホームページに行き、入学申請のページまで行きますが、その前に「Admission Requirement(入学条件)」について確認しておきましょう。
多くの大学では入学条件にTOEFLのスコアやSATのスコアなどを要求している場合がありますので、自分がその条件を満たしているかを再度確認してから入学申請をしましょう。
条件を満たしていれば、
トップページ
⇓
Admissions (入学)
⇓
International Student (留学生)
⇓
Apply (申請)
⇓
Create Account (アカウントを作る)
⇓
必要事項を入力
多くの大学のホームページでは、大体はこんな感じで進んでいきます。
英語力に不安の方や「ホームページが見づらいよ!」という方、入学申請に関しての質問やヘルプなどできる限り解決しますので、当ブロブの「質問フォーム」からいつでもご連絡ください。
必要事項を入力
では次に大学でのアカウントを作るのに必要事項を入力していきます。
ここは、名前、住所、メールアドレス、希望する学部、希望理由などを書いていきます(大学によっても異なる)。
必要書類を用意して郵送&メールで送る
無事に大学のアカウントを作ると大学側のAdmission Office(入学事務を行うオフィス)からメールが届きます。
そこで入学に必要な書類を言われるので、大学が決めている締切日までに指定された方法で届けましょう。
郵送かEmail(PDF)で届けるように言われると思いますので、大学が指定している方法で送るようにしましょう。
高校の英文成績証明書
英語力の分かるテストスコア(TOEFLなど)
銀行の英文残高証明書(最低でも200万円以上の証明が必要)
パスポートのコピー
大学が指定している書類を記入&サイン
大学によっても異なりますが大体このへんは確実に必要な書類になるので早めにご用意を。
編入する場合
日本の学校、もしくはアメリカの大学から編入&単位を移行したい場合はこの他に編入前の学校での成績証明書を提出する必要があります。
まずは編入前の学校から成績証明書(英文)を発行してもらい、自分で大学に送るか、編入前の学校から大学に直接郵送してもらうようにしましょう。
後者のほうが簡単ですので、編入前の学校に大学の住所を教えて「編入するから成績証明書送っといて!」って伝えればOKです。
入学許可証が送られてくる
指定された全ての書類を大学に提出して、大学がOKを出したら自宅に「入学許可証(I-20)」が郵送されてきます。
自分の名前のスペルに間違いがないかをしっかりと確認しておきましょう。
この「I-20」という書類には生徒番号が書かれていたり、在留許可証というものにもなるのでVISAやパスポート同様、めちゃくちゃ大事な書類ですので保管には気をつけましょう。
逆に言えば、この「I-20」が送られてきたらF-1 VISAの申請も可能になります。
※I-20は語学学校に入学する際にも必要です
②ビザ発行まで
I-20が送られてきたら、ビザの面接を予約することができます。
しかし、面接を予約するまでに少々やることが残っています。
でも安心しましょう。面接以外は全てインターネット上で完結するのでカンタンです。
「DS-160」の申請書を記入
⇓
ビザの申請料金を支払う&面接日を予約
⇓
「SEVIS」費用を支払う
⇓
大使館or領事館で面接
こんな感じの流れです。
では一つ一つ見ていきましょう。
「DS-160」の申請書を記入
まず在日米国大使館・領事館 ホームページのページを開きます。
「ビザサービス」
⇓
「非移民ビザ」
⇓
「非移民ビザDS-160オンライン申請書作成」
⇓
「DS-160 オンライン申請書作成サイト」
⇓
個人情報をひたすら入力
⇓
「DS-160申請確認書」を印刷して面接の時に持っていく
※個人情報の入力にはパスポートやI-20(入学許可証)などに記載された情報が必要となるのであらかじめ用意しておくと便利
ほかは、
「あなたは現在部族や王族などに属していますか?」
「あなたはテロ組織とのつながりはありますか?」
みたいな質問が繰り出されるだけなので安心してのぞみましょう。
そして最後まで記入が完了したら「DS-160申請確認書」というのがメールで送られてくるのでこちらを印刷して面接の時に持っていきましょう。
「DS-160をネットでしっかりと記入したよ!」というのを証明するためのものですね。
ビザの申請料金を支払う&面接日を予約
こちらはネット上で申請料金(160ドル)をクレジットカードなどで払って面接日を予約するだけです。
まずはこちらのページに飛びましょう⇓
アカウントを作成
⇓
申請手続き/面接予約/郵送申請
⇓
ビサの種類(F-1)、ビザ申請場所、ビザカテゴリー・クラスを選ぶ
⇓
個人情報入力
⇓
支払い
⇓
面接日を予約する
⇓
面接日を選ぶ
⇓
「面接予約確認書」を印刷して面接の時に持っていく
ざっとこのような流れになります。
「SEVIS」費用を支払う
「SEVIS」とはいわゆる米国の国土安全保障省が管理するデータシステムのことで、アメリカに留学する留学生の個人データを管理しています。
その際にかかる費用を留学生本人がビザ申請前に払わなければならないのです。
したがってここでも200ドルを払います。
地味に高いですが、そこは「留学費用の一部」として寛大に受け取りましょう。
こちらも「DS-160」の申請書を記入したのと同じページ、在日米国大使館・領事館 ホームページを開きます。
「ビザサービス」
⇓
「非移民ビザ」
⇓
ページ右下にある「役立つ情報 A-Z検索」
⇓
「S」で検索→「SEVIS情報」
⇓
「支払い期限および方法は?」
⇓
「SEVIS費用支払いサイトへ」
そうすると、https://www.fmjfee.com/i901fee/index.htmlこのページが開きます。
「PAY I-901 FEE」
⇓
SEVIS番号(I-20に記載)&個人情報&学校情報を入力
⇓
支払い
⇓
「SEVIS費用支払い済み確認書」を印刷して面接の時に持っていく
ここまでやればあとは面接のみです。
自分が予約した面接日&時間を確認しておきましょう。
大使館or領事館で面接
- 必要書類を必ず持っていく
- 「アメリカで働きたい」とは絶対に言わない
この2点は特に注意が必要です。
というのもこれはあくまで学生ビザなのであっちで働きたいor働きたい意思があることになってしまったら「話が違うじゃん」ってなってビザが却下されてしまう可能性大です。
さらに前までは面接と言っても、「一言二言質問に答えてすぐに発行」という感じだったのですが、トランプ政権の影響もあり、近年はVISA申請が非常に厳しくなっているのが現実です。
面接でもかなりの質問を浴びせられます。
「なぜアメリカで勉強したいのか」という理由くらいは英語で言えるように練習していきましょう。
DS-160申請確認書 (DS160 Application Submission Confirmation)
面接予約確認書 (Appointment Letter)
I-901 SEVIS費用支払済み確認書
入学許可書 (I-20)
銀行の英文残高証明書
パスポート
過去10年間に発行された古いパスポート
証明写真 5×5サイズ
その他(留学の種類によっても異なる)
中でも「銀行の英文残高証明書」は大学に提出したものではなくて、できるだけ最新のやつ(1ヶ月以内)が良いです。
したがって、計2回銀行で発行してもらうことになります。
1回目→大学に提出する時
2回目→面接に持っていく時
面接日前に余裕を持って銀行から発行してもらうようにしましょう。
追加手続きの場合
面接の時点では「ビザの発行は決められません」と言われたら「追加手続き」になります。
その時に面接官の人に必要書類を後日大使館の方に郵送orメールで提出するように求められます。
必要書類を再度集めてすぐに郵送かメールで提出しましょう。
その書類が認められれば1週間程度で郵送で面接の時に提出したビザ付きのパスポートや書類が送られてきます。
書類が認められる期間は人それぞれで早い人だと1週間、遅い人だと半年待たされるという話もあります。
なので、面接前にもう一度自分の提出すべき書類を確認しておきましょう。
多い例はアメリカの大学を編入する際、以前在学していた大学の成績証明書の不備で追加手続きになるパターンが多いですので注意が必要です。
③留学まで
面接から1週間ほどでVISAが添付された自分のパスポートが郵送で届きます。
ここまでくれば後は留学する日まで待つのみになりますが、大学側に確認して授業前に提出するものの有無などを確認しておきましょう。
というのも大学によっては予防接種の証明書(英文)を要求しているところもあります。
予防接種を受ける、または証明書を英文で発行するにも多少の時間が必要となりますので早めにやっておきましょう。
また、住む場所(寮やホームステイ)などの確保、授業の登録などそのへんのところは大学によっても異なると思いますので、担当者にあらかじめ確認しておくのが良いかと思います。
飛行機の航空券もこのへんで予約しておきましょう。
長くなりましたが、留学手続きの大体の流れはこんな感じになります。
一見難しそうですが、実際にやってみると案外あっさりしてるので、英語力に多少なりとも自身のある方や「自分でやってみたい」という方ならすんなり行くかと思います。
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