
[su_box title=”はじめに” style=”glass” box_color=”#6d001d” radius=”10″]
僕「アメリカで有名な日系アメリカ人の人って言うとだれ?」
アメリカ人「すごい人はたくさんいるけど“大成功した”って人はいないね」
僕「南米にはたくさんいるのになんでだろう…」
アメリカ人「アメリカに“いないから”南米にいるんだよ」
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アインシュタイン、フォード、エジソン、ロックフェラーなどなど、このへんの超有名人&アメリカで大成功した方々はこぞって「元をたどれば移民だった」ということが言えます。
アメリカは「人種のるつぼ」と言われているように、「移民の国」ということで、たくさんの偉大な方が移民してきて大成功した人たちの集まりです。
しかし、日系アメリカ人はどうでしょうか。
「ブラジルとかペルーには大成功した日系人もいるのになんでアメリカにはいないんだろう?」
このような疑問にお答えしていきます。
日系アメリカ人の歴史
もちろん日系アメリカ人の方々にも偉人はたくさんいます。
1960年代にはダニエルK. イノウエ氏やスパーク マツナガ氏の政界での進出を始め多くの日系人がアメリカでも大活躍し始めます。
これを皮切りに「アジア人」がアメリカでも受け入れられるようになりました。
今でこそ多くの中国系、韓国系など様々なアジア系アメリカ人が活躍していて、アジア系=モデルマイノリティとも認識されていますが、「当時の日系の方々がその道筋を作った」と言っても大げさではありません。
日系人の歴史についてはこの記事に詳しく書いてあります⇩
ではここから本題に入りますが、なぜ“大成功した”日系人はアメリカにはいなかったのでしょうか。
1960年代になり日系人が活躍し始めると、アジア系もアメリカ社会に「受け入れられるようになった」と上記にも書いていますが、つまりそれが答えです。
大成功した日系人がアメリカにいない理由
「アジア人だから数学得意でしょ?」
今ではこのようなアジア人=頭が良いという意味不明なステレオタイプを突きつけられることが多々ありますが、昔は(今でもありますが)アメリカには有色人種に対しての差別が横行していたのが現実です。
上で書いているようなロックフェラーやエジソンなどの偉人はあくまで白人・ヨーロッパからの移民です。
日本からも開国・明治維新以降多くの日本人がアメリカに移住しましたが、「アジアの異国から黄色い人種が来た」という反応でしかありませんでした。
実際に1924年にアメリカは「排日移民法」というのを作ります。
当時の世界情勢を見てみると、日本は明治維新を成功させ、日清戦争で清に勝利し、日露戦争では有色人種として初めて白人国家であるロシアに勝ちます(賛否両論)。
このようなアジアでの日本の影響力を危惧したアメリカは徹底的に日本に対して強硬姿勢・仮想敵国として認識していきました。
その結果として生まれたのが「排日移民法」というものでした。
つまりこのような当時の世界情勢・アメリカの対日姿勢というものが大きく関係しています。
その結果・・・
「排日移民法」の成立により、日本人はアメリカへの入国ができなくなりました。
その結果として、それらの移民は「仕方なく」南米に渡りました。
ブラジルやペルーに多くの日系人が住み、当時大量に流れ込んだ日本人の移民はこのように南米の国々で大成功を収めました。
アメリカにとっては皮肉なことですが、このような歴史になりました。
日系人が米国社会に与えた影響はすごい
このように日露戦争を経て、真珠湾攻撃、日米開戦、日系人強制収容所などの歴史的な悲劇、日系人はアメリカ社会で様々な差別を受けてきたのが事実です。
日系人やアジア系人種がアメリカ社会に受け入れられるのは1960年代になってからでした。
今ではアメリカでもアジア人が広く受け入れられています。
それだけでなく「リトルトーキョー」をはじめとする日本人街や日本文化をアメリカ国内で発信し、今では「日本文化」はメディアにも露出し、世界でも大人気となっています。
このように日系アメリカ人がアメリカに与えた影響は計り知れないと言えますね。
以下の記事でも日本人・アジア人に対するステレオタイプや日系人について詳しく解説しているので気になった方は一読を!
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