【断言します】アメリカの人種差別はなくなりません

【断言します】アメリカの人種差別はなくなりません

 

こんにちは。

筆者は今アメリカに住みながら、当ブログ「ミナトのすゝめ」にて、アメリカの現状や文化、歴史などの情報発信活動をしています。

 

現在アメリカはコロナウイルスでとても大変な時ですが、そんな最中に悲劇が起きました。

ミネソタ州・ミネアポリスで起こった、白人警官が黒人の一般市民を殺害するという事件ですね。

 

これが全米に広がり、現在デモなのか、暴動なのかもわからない騒動がアメリカで問題になっております。

そんな状況を踏まえ、本記事では「アメリカの人種差別は絶対になくらない理由」というものを詳しく解説していきます。

 

白人警官と黒人

 

「白人警官が黒人を殺害する」

 

こんな事件、アメリカでは日常茶飯事のことです。

何十年も前から問題になっています。

 

というのも、アメリカの逮捕者、犯罪率において、人種別で見た時、アフリカ系アメリカ人の比率がかなり高いという統計があります。

貧困率とも相対しているので、つまり「貧困に陥る割合が高いのと同時に、犯罪に手を染める黒人が多い」というのが、アメリカ社会の現状です。

 

特に個人の銃の携帯が許されているアメリカでは、銃犯罪が圧倒的に多く、ギャングなどの抗争においても銃が使われます。

そんなアメリカなので、警察官の方々も必死です。

 

この記事を読んでいる方、もしアメリカの警察官にお世話になるときは必ず指示に従いましょう。

従わなければ冗談抜きに撃たれます。

 

特に注意すべきは、運転中などに停められた時ですね。

道路わきに車を停めたら、必ず両手はハンドル、間違っても車からは出ないようにしましょう。

 

下手すれば撃たれます。

これはアメリカの運転免許試験では常識で、全員が学びます。

 

それくらいアメリカの警察官は必死です。

 

「相手が銃を持っているかもしれない」

そう思えば、用心するのも当然ですね。

 

ですが、だからと言って白人警官が黒人を殺害することを正当化しません。

白人警官の黒人に対しての非情な対応は今に始まったことではありません。

 

 

こちらは黒人指導者のキング牧師のあの有名な「I have a dream」という演説ですが、まさにこの頃から警察官の非道な行為は問題になっています。

 

最近の大きな事件と言えば「ファガーソン事件」というのが2014年に起こりました。

これはミズーリ州・ファガーソンというところで白人警官がマイケル・ブラウン18歳の黒人青年を射殺した事件です。

 

出典:https://www.sankei.com/world/photos/141202/wor1412020041-p1.html

 

ブラウンさんに発砲された銃弾の数はなんと12発とされ、あまりにも無慈悲な行いが全米に怒りを及ぼし、各地で抗議活動、暴動が発生しました。

これを機に警察官は「ウェアラブルカメラ」をユニホームに着用して勤務することが義務付けられました。

 

つまり今まで明るみに出なかった白人警官による黒人への残虐な行為がカメラで撮られることになりました。

 

今回の件

 

 

そして今回のミネソタの暴動となったキッカケがこちらの動画です。

警官が黒人の方の首元に膝を乗っけて、明らかに苦しんでいるのにも関わらずそれを続け、最終的にこの男性は死亡しました。

 

動画でもわかりますが、普通ではありえない白人警官の対応です。

こちら動画を撮っている方、周りにいる方々は、少しでも近づいたら撃たれるので、見ているだけで何もできないという状態です。

 

怒るのも無理はありませんね。

 

暴動へ発展

 

こちらが現在のミネアポリスの映像です。

 

 

 

もはや空襲の後のような惨劇になっています。

警察官の非道な行いによる怒り、反動による暴動が起きています。

 

アメリカの百貨店である「ターゲット」では、家電を含む多くの商品が強奪されるという事件が起きました。

ミネアポリス市内のお店はこの暴動により、休業、燃やされたり、強奪、落書きが相次いでいます。

 

まさに2020年とは思えない惨状です。

コロナウイルスのことも忘れてしまうくらい、現在アメリカではショックが広まっています。

 

アメリカの人種差別

 

本記事の冒頭に、「アメリカの人種差別はなくならない」と断言してしまいましたが、本当になくならいと思っています。

残念ながら難しそうです。

 

 

先日ツイッターでもこんなことをつぶやきましたが、まさにアメリカはこんな感じです。

アメリカに住んでいると、人種というものは切っても切り離せないものになってしまいます。

 

それは肌の色にとどまらず、人種、歴史、アイデンティティーにまで個人に影響を与えるものです。

人種によって、小さいころから着るファッションも違えば、見るテレビ、話し方でさえも異なってきます。

 

上記のツイートでご紹介している女性が言っていましたが、「黒人なのに、~も知らないの」という状況もあります。

もちろんこれはアジア系にもあてはまります。

 

筆者も幾度となく、「アジア人なのに~」と言われたことはあります。

 

「アジア人なのに数学苦手なの??」

 

このへんのステレオタイプですね。

つまり、アメリカは様々な人が一緒に暮らしている中で、常に「人種」という枠組みの中で生きていかなければなりません。

 

人種差別の実態

 

この「人種の呪縛」がある限り、アメリカから人種差別はなくなりません。

不可能です。

 

今回の事件においても、

 

白人警官が黒人を殺害⇨黒人コミュニティーが怒り暴徒化⇨暴徒に対しての怒り

 

こんな悪循環です。

どんどんと、人種による分断が広がっていきます。

 

カリフォルニアなんかに行くと、地域によって住んでいる人種が分かれています。

ある地域に行くと黒人しか住んでいなかったり、ある線を越えるとアジア系コミュニティー、あのエリアはヒスパニック系など、こんな感じで別れています。

 

人種の分断こそがアメリカの人種による対立構造を緩和する唯一の方法なのかもしれませんね。