アメリカの奨学金事情⇨すべての留学生が知るべきこと

アメリカの奨学金事情⇨すべての留学生が知るべきこと

 

「奨学金返済が困難な若者たちが増えている」

 

最近こんな言葉をニュースなどでよく聞きますね。

そもそも「返済」が必要なら「奨学金」ではなく「ローン」という名目にすべきだとも思いますが、学生時代に大学に通うために借りた多額のお金を返済するために現在貧困に陥っている若者が日本に大勢いるのが現実となっています。

 

ではアメリカの奨学金事情はどうなっているのでしょうか。

 

アメリカではほとんどの学生が奨学金をもらうことができます。

これは留学生でも同じで、言うまでもなく「返済不要」です。

 

ということで、本記事では「アメリカの奨学金事情」に関して、「これからアメリカに留学するよ」という人や「今アメリカの大学に通っているんだけど学費や生活費が厳しいな」という方が知っておくべきことをご紹介していきます。

 

アメリカの奨学金事情

 

繰り返しますが、アメリカの奨学金は「返済不要」です。

「奨学金」とは英語で「Scholarship(スカラーシップ)」と言われますが、これは「返済を必要とせず、学業が優れている学生に与えられるもの」というものです。

 

つまり日本のは奨学金ではなく「Loan(ローン)」ですね。

 

[su_box title=”奨学金の支援元” style=”glass” box_color=”#6d001d” radius=”10″]

・Federal (連邦政府が提供する奨学金・給付金)

・Non Federal (連邦政府以外が提供する奨学金・給付金)

・State (各州政府が提供する奨学金・給付金)

・Institutional (組織が提供する奨学金・給付金)

・Employer Aid (雇用者への援助として企業が提供する奨学金・給付金)

出典:https://nces.ed.gov/

[/su_box]

 

このような分類になっていて、これらの支援元が主に奨学金を学生に提供してくれています。

ここからさらに大きく分けると、「メリットベース」「ニーズベース」という2種類の奨学金が存在します。

 

「メリットベース」というのは、学業やスポーツが優れていたり、課外活動などを積極的に行っている生徒に与えられます。

「ニーズベース」というのは主に家庭環境や経済的状況が苦しい学生に与えられるものです。

 

あとは日本国内でも「アメリカに留学したい人のための奨学金」というのがあります。

こちらに関しては高校の成績や「TOEFL」などの英語試験を基準に与えられるもので、ハードルはアメリカ国内のものよりも高くなっている傾向にあります。

 

また、アメリカにも「学生ローン」は存在します。

こちらは上の奨学金とは違い、低利子でも返済しなければならないものですね。

 

アメリカも日本と同じように、「学生ローンの返済に追われ貧困に陥っている若者」が社会問題になっています。

こちらの詳細に関しては、また後述します。

 

奨学金もらえるの?

 

もらえます。

実際にアメリカでは「7割の学生は何らかの奨学金をもらっている」と言われているほどです。

 

筆者も現在アメリカの大学に通っていますが、ありがたいことに大学から奨学金を頂いています。

僕の周りの友達も(留学生含め)もらっている人の方が多いくらいですね。

 

中には5個くらい違う奨学金をもらっている人もいます。

そのくらいアメリカの大学では奨学金をもらうことが一般的でもあります。

 

だからこそみんな必死に勉強して良い成績をキープするのかもしれませんね。

アメリカの大学生はめちゃくちゃ勉強します。

 

「どうやったら申請できるの?」ということですが、大学のウェブサイトで「Scholarship」と検索すれば出てきます。

申請のデッドラインなどもそこで見れたりもしますが、大体の大学は10月〜4月くらいの間です。

 

大学によっては、奨学金の申請時期になるとメールにて「お知らせ」や「奨学金情報」が流れてくる親切な大学もあります。

入学前になんらかの経済的支援が欲しいところでもありますが、大体の奨学金は入学してから、もしくは入学して一年や二年経ってから応募できるのがほとんどです。

 

大学在籍時の成績を基準として申請するからですね。

なので、学校に通い始めたら現地の友達や教授、アドバイザーなどと情報交換するのが一番良いのかもしれませんね。

 

大学によって色々な種類があるのですが、例えば「ビジネス専攻の学生が申請できるもの」や「アート専攻のみ」、「野球部に所属している学生」などなど様々です。

クラブに参加していれば大分幅が広がりますね。

 

ビジネス専攻の生徒ならクラブ活動、例えばファイナンスクラブやアカウンティングクラブなどは入っておいて損はないかと思います。

そして最も大事になってくるのが「GPA」です。

 

アメリカにいる大学生なら「GPA」はかなり重要になってくると思いますが、これは「成績」のことです。

4段階評価のもので、これが3.5以上、少なくとも3以上が奨学金申請には必要となってきます。

 

中には成績の分だけ給付金が上がるという奨学金もあります。

 

アメリカの大学⇨高額すぎる

 

ここまで「アメリカの大学では奨学金をもらえるよ」ということを解説してきましたが、というのもアメリカの大学の学費は「桁が違う」と言っていいほど高額だからです。

年間200万円〜400万円、留学生で生活費も高いところなら年間1000万円いくとまで言われているほどです。

 

そんなこともあるので、「奨学金が充実している」と言われているアメリカでもさすがに全額払ってはくれません。

むしろこれだけ高額な学費に比べれば奨学金なんて「雀の涙ほどにもならない」かもしれませんね。

 

前述していますが、筆者の友達が複数の奨学金をもらっているのは、これだけ高い学費があるからこそなのかもしれませんね。

つまりアメリカの学生も奨学金+学生ローンで大学に通う人も多いのが現実です。

 

 

さて、本記事では「アメリカの奨学金制度」に関して解説してきましたが、この優れた奨学金制度の裏にはアメリカの「学費事情」があります。

日本と同じようにアメリカにも学生ローンの返済に追われ貧困に陥っている人がたくさんいるということですね。

 

大学卒業後1000万円近くの借金を20年かけて返した人の話なんてわりとザラです。

この「学生ローン」の問題に関して、以下の記事ではかなり詳しく切り込んでいます⇩