日本とアメリカ、社会問題を比較してみたら類似点が多い件

日本とアメリカ、社会問題を比較してみたら類似点が多い件

 

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アメリカ人「日本の社会問題って何があるの?」

僕「地方過疎化が進んでることかな」

アメリカ人「アメリカと同じだね」

僕「だから移民が必要なのか」

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日本の社会問題と言えば何が挙げられるでしょうか。

少子高齢化、地方過疎化、年金問題、投票率、働き方改革などなど挙げていけばキリがないですが、実はアメリカも日本と似たような問題を抱えています。

 

一つ一つ見ていくとアメリカの社会問題もかなり深刻なのがわかります。

ということで本記事では日本とアメリカの社会問題の類似性と違いを比較しています。

 

日米の社会問題比較

 

上でも書いてあるように、日本では様々な社会問題が挙げられますがアメリカでも同じような問題を抱えています。

日本の社会問題を考える上で「海外でもこのようなことが問題になっている」というのを知っておいて損はないですし、海外での問題を知ることにより、「日本は今どうすべきか」が見えてくるかもしれません。

 

また、「アメリカに今度仕事で行くんだけど」という方や「アメリカに留学をしたい!」という方は知っておくとかなり便利になります。

というのも僕も実際にアメリカの大学では、アメリカの社会問題を知っている前提でクラスが進んでいくので知らないとそもそも議論についていけないこともありました。

 

ということでさっそく「日本とアメリカの社会問題の類似性と違い」について見ていきましょう。

 

①地方過疎化

 

人口減少により地方過疎化が進んでいるのは何も日本だけではありません。

特にアメリカは土地が広いので、田舎に行くと果てしなく何もない道があったりします。

 

そういったところではインターネットすらも繋がりません。

自然豊かな土地がたくさんあるのは素晴らしいことですが、ここで問題なのが「都市部との格差」と「農村部での働き手の不足」です。

 

この構図は日本と全く同じです。

2000年代に入りIT化が進んだことによって、若者が「魅力的だ」と思う職業が都会にしかなくなってしまいました。

 

これによりアメリカでは日本以上に貧困の格差が広がっているのが現実です。

 

そしてここで出てくるのが「移民問題」です。

日本では「地方創生」と言うだけ言ってなんの処置もできていないのが現実ですが、アメリカでは昔から農村部の労働力は奴隷や移民でまかなわれています。

 

つまりアメリカ南部にメキシコからの移民が多く、彼らの多くは農作業に従事しているのはこれが背景にあります。

しかし逆に仕事が奪われてしまったり、治安の悪化などで移民の受け入れも一筋縄で行きません。

 

これがアメリカで現在起こっている社会問題です。

耕作が盛んな南部の州などの労働力を支えるためには低賃金で雇える移民が必要です。

 

トランプ大統領が「不法移民を厳しく取り締まる」という政策を掲げていますが、「移民でなければこんな大変な仕事誰もやらないよ」という話になっています。

 

②人種差別と男女平等

 

現在日本では「女性が輝く社会」というのを掲げ、女性が出産後も職場復帰しやすい環境づくりが進められています。

そのためにまずは国会議員、国家公務員、上場企業の女性役員を増やそうと試みているのが日本の現在の状況です。

 

ここで出てくるのが、「アファーマティブ・アクション」というものです。

アファーマティブ・アクションとはわかりやすく言うと、教育や就業において少数派の人たちを優遇することです。

 

例えば、政治において議員の全体数の一定数を女性と定める制度を「クオータ制」と言いますが、これも「アファーマティブ・アクション」の一つです。

これには「逆に差別している」という批判もありますが、これは日本だけでなくアメリカでも同じことが起こっています。

 

アメリカでは「アファーマティブ・アクション」がよく使われているケースは人種間においてです。

例えば、入試の際に黒人の学生を優遇する大学が多くあります。

 

白人の学生と黒人の学生が同じ点数だったとしたら、黒人の学生に入学許可がおります。

また、ヒスパニック系だからという理由で奨学金がおりやすいということもあります。

 

これは「多様性を促進する」というのが本来の狙いでもありますが、そもそも白人を取ってしまったら「人種差別」のレッテルを張られかねないので安全策でマイノリティを取るケースもあります。

 

つまりこれが「白人に対する差別なのでは?」という意見の原因にもなっています。

 

③社会保障制度

 

日本では「国民皆保険制度」というのがあり、誰でも平等に医療を受けることができます。

これは日本に住んでいる方なら「当たり前」と思うかもしれませんが世界的に見たら奇跡に近い制度です。

 

しかしこの日本の社会保障制度も少子高齢化に伴い「行き詰まり」になってきているのが現実でもあります。

というのもこの保険制度は私たち日本国民の税金によってまかなわれていて、若い世代の人工が減ってきている今働き手が足りてなく、介護を必要としている人が増えている状態にあります。

 

そんな中日本ではこの保険制度の見直しが議論されています。

 

しかしアメリカはどうかと言うと、日本とは真逆の問題が浮上しています。

アメリカには日本のような「国民皆保険制度」というのは当然なく、医療を受けるためには民間の保険に加入していないといけません。

 

逆に言えば日本とは違い保険の加入は義務ではなく自己責任です。

 

「アメリカの医療費は世界で一番高い」

 

こう言われていますが、保険に入れない方で怪我をしたり病気にかかって治療を受けてしまった場合は数百万から数千万の請求をされることもあります。

これにより医療費が払えなくて自己破綻するというケースがアメリカにはたくさんあります。

 

このような問題があり、前大統領のオバマ氏はある改革に乗り出します。

 

「オバマケア」について

前大統領のオバマ氏の公約の一つで最も有名なのがこの「オバマケア」です。

オバマケアとはつまり、「医療保険制度の改革」のことを言います。

 

2010年に成立した法律・Affordable Care Act (ACA) を通称「オバマケア」と呼んでいます。

 

「オバマケア」とは?

「もっと保険料を安くして低所得者の方も保険に加入できるようにしましょう」

「保険会社はどんな人にも(思い病気を持ってる人でも)差別なく保険の加入をさせてあげるように」

「そのかわり保険に入らなかった人は確定申告の時に罰金ね」

 

このようなものです。

これは日本の国民健康保険(上記参照)のようなものではなく、あくまで自分の意思での加入ということになっています。

 

ちなみにですが、現在トランプ大統領になってから、このオバマケアの見直しがされています。

というのもオバマケアでは「保険料を安くする」とあるけれど、この高額な医療費を支払うのは国ということになります。

 

トランプ大統領の主張

「そんなことしたら法外なコストがかかる」

「持病を持っている人が加入してきたら全体の保険料が上がってしまう」

「罰金を取られるなんて、選択の自由を奪っている」

 

というように、トランプ大統領はオバマケアを全否定しています。

 

つまり日本では現在「社会保障制度の見直し」が叫ばれていますが、これはアメリカでも同じです。

しかし日本とアメリカでは状況が真逆ということになっています。

 

④自殺率

 

日本は先進国の中では圧倒的に自殺率が高い国として知られています。

実際に世界保健機関による2016年のデータでは日本は世界で14番目に自殺者数が多い国ということになっています。

 

これはひきこもりやいじめなど様々な社会問題によるものですが、意外にもアメリカの自殺率もかなり高いです。

全米で約4万5000人の人が自殺していると言われており、この数は年々増え続けています。

 

アメリカ人の死因の10番目が自殺ということになっており、自殺者の51%が銃を使っての自殺です。

中年男性の自殺者が圧倒的に多く、原因としては経済的困難や自己破綻により自ら命を断つという人が多いのが現実です。

 

つまり、アメリカでは格差問題が自殺率にも繋がっていて、これが現在社会問題にもなっています。

 

 

 

本記事では日本とアメリカの社会問題を見ていきながら、類似点と違いについて詳しく説明してきましたが、日本とアメリカでは違うようでかなり似ている部分があります。

深刻な問題を抱えているのは日本だけでなくアメリカもかなり深刻なのがわかりますね。

 

二国の文化の違いや社会問題を知ることで見えてくるものがあると思うので、参考になった方はぜひシェアーしてみてください。

 

 

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