旅を愛する人にとって最も深刻な問題でもある「航空券が高い」ということですが、前述したように日本の航空券は世界で見ても割高です。
特に日本を代表する2大航空会社「ANA」と「JAL」の航空券は高いですよね。
ビジネスクラスなんて恐ろしくて値段も見たくないレベルです。
本記事では「日本の航空券が高い理由」について、歴史や政治的な側面から詳しく見ていきます。
日本の航空券が高い理由
最近では「格安航空券(LCC)」の台頭もあり、国内旅行やアジアなどの国々には前よりも圧倒的に安く行けるようになりましたが、2大航空会社とも言われている「JAL」と「ANA」などその他の航空会社は依然として高いです。
もちろん航空会社もビジネスでやっているので仕方ないのですが、これには「高くしなければならない理由」があります。
日本は離島が多い
日本は島国なので離島が多いんです。
よって、少し離れた島に行くためには飛行機が必須ということもあり、他国に比べ日本は多くの空港を運営しています。
地図で見るとかなり多いのが分かります。
日本全国にある民間飛行場は97ヶ所と言われています。
維持費&着陸料が高い
このように多くの数の空港を運営していくのには維持費がつきものです。
特に離島や少し田舎にある空港などは「利用者数が少ない」というのが現実です。
実際に上のほとんどの空港が赤字経営です。
では、「この赤字をなにでまかなっているの?」というと羽田や成田など利用者数が多い空港から「着陸料」として取っています。
この「着陸料」を支払うのは私たち利用者ではなく、航空会社です。
航空会社が取った着陸料は最終的に「税金」として国に取られてしまいます。
そして、国はその税金で利用者の少ない離島&田舎の空港に分配しているといった具合です。
さらに羽田や関空などといった埋立地に建てた空港は漁業権、成田や伊丹は騒音などの周辺対策に税金を回しています。
このように国土の狭い日本に多くの空港を作ったということが、結果的に航空会社が航空券を高く設定する理由の一つとなっています。
実際に各国の着陸料を見た時に、日本の主要空港はダントツです。
したがって、これが「羽田空港は世界で最も高い空港」と言われる所以です。
これによる日本の問題点
日本の空港は着陸料が高いことに対して、欧米の多くの国では「空港使用量」でお金を取っています。
つまり着陸料は航空会社が負担するのに対して、空港使用料はお客さん個人が支払う料金です。
したがって、必ずしも「日本だけが高いわけじゃないよ」ということも言えますが、アジア諸国の国々と比べたらまだまだ圧倒的に高いのも事実です。
日本はもうアジアの玄関口ではない
最近ではLCCなどの格安航空券の台頭などもあり、アジア諸国の国に行くことがさらにカンタン&安くなりました。
そこで言えることが、ソウルやシンガポール、香港などといった主要都市の空港に力が流れてしまっていて、日本はもう「アジアの玄関口」ではなくなってきているというのが現実です。
乗り継ぎも最近では東京ではなく、ソウルや香港、シンガポールですることが多くなってきていますが、これは着陸料はじめ「料金が高い」ことに大きく関連します。
つまり日本は空港が多すぎるため力が分散してしまっていて、「他国の空港とはもう戦えなくなってきている」ということですね。
港が多すぎる
これと全く同じことが「港」にも言えます。
明治維新後、神戸港は「世界最大の港」とまで言われていましたが、今では上海やシンガポールにとっくに抜かされています。
日本には3000以上の港が存在しますが、これらのほとんどが全く使われていません。
無駄な港を作りすぎた結果、このような問題が発生しています。
高速道路が高い理由
さらに言えば「日本の高速道路が高い理由」もこれに関係してきます。
欧米諸国含む、ほとんどの国の高速道路は無料です。
しかし、日本の高速道路では「通行料」として料金を取り、地方の高速道路の維持費をまかなわなければなりません。
これにより東名や名神などといった主要高速道路をはじめ、「日本の高速道路は料金が高い」ということが起きています。
空港や港と全く同じ構図ですね。
無駄なインフラ投資
新幹線を含む、日本の電車のシステムは「世界一」と言われています。
「新幹線を利用すれば地方にもすぐに行けるのに、なんで空港や港、高速道路をそんなに多く作らなければいけないの?」
これは戦後ずっと続いてきた日本の「官僚政治」が原因にあります。
第二次世界大戦後、日本は復興の為、インフラ投資を徹底してやりました。
1930年代の「大恐慌」の時にアメリカがやった「ニューディール政策」と同じようなやり方です。
政府が率先してインフラ投資をしつつ、日本国内の雇用は回復し、インフラは整備され見事に戦後20年足らずで東京でオリンピックが開催されるほどの復興を果たしました。
これは世界史に類を見ないほどの功績ですが、「これを未だに続けている」というのが現在の問題でもあります。
もう十分なはずのインフラですが、未だに投資を続けているので、無駄な港や空港がどんどん増えていきます。
政治家「うちの地域に空港を作って経済を潤します!」
このように主張する政治家がいれば地元の人は当然投票します。
空港が出来れば便利になるのは確実ですね。
しかし実際にフタを開けてみると「赤字経営でカツカツ」というのがほとんどの地方空港の現実です。
このような官僚政治は戦後の日本のような「発展途上」にある国なら成功しますが、今の地方過疎化をはじめ人工が減少している日本では“税金の無駄遣い”ということは明白ですね。
日本の将来は?
本記事では「航空券が高い理由」を中心に日本の問題点を色々と指摘してきましたが、「日本は災害大国」でもあり、地形的にも山が多いので、高速道路をはじめその他のインフラに維持費が余計にかかってしまうというのも事実ではあります。
道路はしっかりと整備され、毎回の大地震の後に瞬時に復興する日本の技術はものすごいものがあります。
一方で、無駄なインフラに投資をし続けているのも事実です。
うまくバランスを取ることが大事かなと思います。
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この記事では日本とアメリカの交通事情を比較しています⇩
こちらは世界の電車のシステムを比較しながら、「日本の電車がいかに優れているか」というのを再確認する記事です⇩
この記事では日本の宗教の歴史、今後の日本の課題について語っています⇩
本当に、日本の飛行機(名前のローマ字スペルが一文字違うだけで超高額手数料[チケットが無効でかつ払い戻しナシのという厳し過ぎるルールの上、買い直しで、約10万円オーバーの高額手数料(つまり、販売価格はレガシーキャリア、ルールとサービスはLCC同等)]をぼったくられた一度破綻した鶴丸の航空会社)と、鉄道(自由席が特に大嫌いで激安の割引切符はゴールドカードクラスのクレカを持っている金持ちの上級客または自社専用の高齢者向けクレカを持っている人しか販売しない[当然クレカを持っていない一般庶民は超高額の正規価格しか販売しない(ちなみに激安価格で販売しているこの会社の割引切符はすべてクレカ決算必須)、なんとも矛盾した]南極から輸入したペンギンをキャラクターにしている緑色のし尺の鉄道会社)が存在する以上は直りません。ちなみに2社とも共通しているのは宣伝費に某5人組を採用して(航空会社の方は現在も、鉄道会社は2000代半ばから後期ぐらいで、現在は冬場になると他のイケメン俳優のスキーの宣伝費に移行している)高額広告費をかけてその分の一般庶民から巻き上げている