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ということで、先日ツイッターでこんなことをつぶやきました。
食べ放題式のレストランでもアメリカ人みんな皿に盛った物一口だけ食べて残すの普通にある。
ウェイターも何も言わず「このお皿もう食べない?」って言ってさらっと持ってく。
日本では「食べ放題は食べれる量だけ盛る」と教わってたし、残せば追加料金とかあるのでこれにはさすがに衝撃だった。 https://t.co/XgpV6i4S9b
— マサヤ🇺🇸ミナトのすゝめ (@masaya_minato) August 14, 2019
アメリカ人はよく食べ物で遊びます。
ご飯を一緒に食べに行っても腹が立つくらい食べ物を残すのですが、これはなぜなのでしょうか。
本記事では「アメリカ人はどのくらい食べ物を粗末するの?」という点を詳しく見ていきながら、最後に「でもなんでなの?」という疑問に関してお答えしています。
【前提】人による
「アフリカにはお腹を空かしてる子供がいるのよ」
こんな決まり文句が日本にはあると思いますが、これは英語にもあります。
「There are starving kids in Africa」
そのままですが、これはアメリカでもよく言われる決まり文句です。
つまり、食べ物を残すことは「アメリカでも礼儀正しいことではない」ということですね。
実際に年配の方などは、「私たちが若い頃は食べるものが少なかった〜」というように若い人に対して「教訓」というような形で言うことも珍しくありません。
逆に若い人は「わりと食べ物を粗末にしがち」ということが言えます。
これは日本でも同じかもしれませんね。
小さい子供などはやはり自分が食べたくないものは残しがちです。
また、アメリカは特に「貧富の差」が激しい国です。
アメリカの都市部などに行くとわかりますが、「お金持ちエリア」と「そうでないエリア」がくっきりと別れています。
アメリカで「お金持ち」として暮らせているうちは良いですが、貧困に苦しんでいる方々、特に移民や非白人の方々になりますが、これらの人たちはかなり厳しい生活を強いられているのが現実です。
そういった家庭では、「食べ物を粗末にしない」というのは当然と言えば当然かもしれませんね。
アメリカは「多文化」、「多様」な国なので、これは「人によるよ」というのが大前提となります。
意識の違い
上では「人による」ということを強調しましたが、アメリカと日本では「食べ物に関する意識」が違うというのも事実ではあります。
ひどい時は食べ物で遊んだりもします。
筆者は現在アメリカの大学に通っていますが、一番最初にアメリカに来たのはもうかれこれ5年前になります。
当時は「ホームステイ」として「ホストファミリー」の家庭にお世話になっていました。
その時に高校生の娘さん姉妹がディナー時にテーブルの上に座り、食べ物を投げて「口でキャッチする」遊びをしていても両親は一緒に笑っていたのを見てカルチャーショックを受けたのを覚えています。
日本の家庭ではなかなか珍しいかと思いますが、これだけ日本とアメリカでは食べ物に対する意識が違うとも言えます。
ということで、ここからはこのような筆者の実体験を基に「日本とアメリカの食べ物に対する意識の違い」を詳しく見ていきましょう。
①食べ放題
日本の食べ放題式のレストランなどに行くと、「残した分のお金を請求することがあります」というような注意書きを見ることもよくあるかと思います。
また僕がまだ小学生の頃、(日本の)修学旅行でバイキング形式の夕食時に先生が「食べれる分だけ持っていくように」と何度も注意していたのを未だに覚えていますが、これ日本では基本ですね。
しかしアメリカのバイキング形式のレストランに行くとビックリします。
みんな大量に残します。
一口食べてあとは店員さんに持っていってもらうということも珍しくありません。
お店側も一切なにも言いません。
これも含め「バイキング」ということですね。
大学や小中高のカフェテリアでも同じようにバイキング形式のところも多いので、「お皿に盛っても食べれなければそのまま捨てる」ということが一般化しているのが現実でもあります。
②食べ物で遊ぶ
アメリカでは、着色したお米で小さい子を遊ばせたりするんだけど、日本人の感覚的にはちょっと「あり得ない」ですよねー。
食べ物、ましてやお米で遊ぶなんて!って思っちゃいます。 pic.twitter.com/pv881XcWKS
— ゆう🇺🇸海外就職攻略の教科書 (@honkiku1) August 14, 2019
こちらの方のツイートにもありますが、アメリカではこのように小さい頃から食べ物で遊ぶ感覚があります。
お米で遊ばせるなんて日本や他のアジアの国々では考えられないかと思いますが、これはアメリカならではなのかもしれませんね。
またこれはメディアの影響もあります。
アメリカのホームドラマなどを見ていると、パイを投げたり、コーラで遊んだり、卵を投げ合ったりとひどいものですが、これを日常的に見ていればこの感覚も「普通」になってくるのかもしれませんね。
また、これも「人による」という前提ですが、アメリカでは「ピザのミミ」を残しがちです。
筆者が初めてアメリカに来た時に驚きましたが、ピザのミミは「持つところでしかない」という人もいるほどです。
③食文化の違い
アメリカにいるとつくづく思いますが、アメリカ人とアジア人の大きな違いは「食事に対する考え方」ですね。
日本もそうですが、アジアの文化では基本的に食事は「みんなで楽しむもの」というのがあります。
一方でアメリカでは「お腹を満たせればOK」というフシがあります。
特に若い人は「〜時に夜ご飯を食べる」というルーティンがなく、「お腹が減ったらなにか食べる」というスタンスの方が多いですね。
食べるときも「テーブルを囲んで食べる」というよりも、「ソファに座ってテレビを見ながら食べる」といった感じです。
わかりやすい写真がこちらですね⇩
すべての家庭がこのスタイルかといえばそうではありませんが、最近ではこういう家庭もかなり増えています。
このへんから「食に対する文化が違う」とも言えるかもしれませんね。
でもなんで?
ではここから「なんでアメリカ人はそんなに食べ物を粗末にするの?」という疑問にお答えしていきます。
質よりも量
こちら記事で「アメリカの給食がひどすぎる」ということで、その理由は「ドミノ・ピザなどの企業がこぞって利益を得ているからだよ」ということを詳しく解説しているのですが、まさにこれです。
アメリカの食事は控えめに言っても質がひどいです。
ここで日本の話に移りますが、日本もわりとアメリカのことを言えないのが現実で「食品ロス」に関しては日本は世界でトップレベルです。
これはなぜかと言うと、日本の消費期限は他の国よりもかなり「シビア」だからです。
生鮮食品に関しては数日で消費期限切れになってしまいますね。
「安全」「美味しい」を優先する消費者はできるだけ消費期限が長い商品を選び、企業も消費期限が切れたものに関してはすぐに廃棄しています。
つまり日本人は「質」を優先します。
一方でアメリカでは卵や牛乳などに関しては1ヶ月くらい”賞味期限”が切れません。
賞味期限前なのに腐っていたりもするので、アメリカに住む方などは注意が必要ですが、これは企業の「大量生産」が原因でもありますね。
「質」を優先する日本も、逆に言えば「まだ食べられるのに廃棄になっている」ということなので、私たちもこの問題は直視していくべきですね。
食べ物に困っていない
アメリカは(国単位で)食べるものに困っていません。
考えてみれば、私たち日本人も水をかなり粗末にしているのが現実です。
毎晩湯船に浸かったり、水道の水を出しっぱなしにしていたり、「これら飲めるはずの水」を毎日無駄にしているわけですね。
日本では「普通のこと」かもしれませんが、水のない国の方々からしてみれば「水を粗末にしすぎ」と怒られてもおかしくありません。
「水道代払ってるんだからいいじゃん」という方ももちろんいると思います。
「お金を払って頼んだ食事なんだから残そうと勝手でしょ」と全く同じですね。
つまりこの考え方は消費社会、資本主義社会においては「仕方ない」のかもしれません。
【結論】アメリカだけではない
結論として、この食品廃棄の問題はアメリカだけでなく「国際的な問題」です。
上でも書いているように、日本でも食品ロスがひどかったり、水の無駄づかいなど、アメリカのことを言えないのも事実です。
日本のレストランでは食べ切れなければそのまま残しますが、アメリカのレストランでは「お持ち帰り」をするのが基本です。
日本でこの「お持ち帰り文化」が浸透しないのは、「家に持ち帰って食べた時に腐ったりしていたら問題になる」ということで企業側が安全面で神経質になっているからです。
アメリカでは消費期限切れになっても教会(キリスト)に寄付したり、経済的に困っている方々の下へ行ったり、家畜の肥料になったりもします。
食品の寄付は日本でもあるかもしれませんが、「消費期限切れの食品を寄付してなにかあったら問題になる」ということそのへんに関しては未だに厳しいのが現実です。
つまりこれはアメリカだけの問題でなく、先進国全体の問題、さらに言えば国単位ではなく、個人の意識の問題でもあるのかもしれませんね。
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