アメリカで日本車はなぜこんなに人気なのか⇨オイルショックです

アメリカで日本車はなぜこんなに人気なのか⇨オイルショックです

 

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とある友人「アメリカ人ってなんの車乗ってるの?」

僕「友達は大体日本車だよ」

とある友人「アメ車じゃなくて日本車なんだ」

僕「70年代以降アメリカでは日本車が人気だよ」

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トヨタは世界で最も人気の車ブランドとして知られていて、特にトヨタの「カローラ」は世界で最も売れています。

その他にもホンダ、日産、スズキ、マツダ、三菱など様々な日本発の自動車メーカーがありますが、これらはこぞって海外で絶大な人気を誇っています。

 

特に東南アジアに行くとわかりますが道路を走っている車はほとんどが日本車です。

アメリカでも同様で、アメリカで売れている自動車の半数は日本車メーカーで占められています。

 

本記事ではアメリカで日本車が売れるようになった経緯を歴史的背景を照らし合わせながら解説しています。

 

アメリカ国内の自動車

 

アメリカも日本と同じように自国の自動車メーカーが多数存在します。

フォード、GM、クライスラー、シボレー、キャデラック、ジープなど、このへんのブランドは日本でも人気ですが、これだけのメーカーがあるにも関わらずアメリカでは日本車が多くの人から選ばれています。

 

こちらがアメリカ国内の自動車売上ランキングです⇩

 

アメリカ国内の自動車年間売上ランキング 2018年

出典:米国 メーカー/ブランド別 自動車販売台数ランキング【2018年年間】

 

このようにアメリカでも日本車はとても人気だということがわかります。

もちろん日本車は比較的安価で高性能だからこそ人気なのですが、これにはそれだけではない理由があります。

 

 

オイルショックとは

 

日本車が世界で人気の理由で忘れてはならないのが「燃費の良さ」です。

日本車メーカーが本格的にアメリカ市場に出回るのは1970年代になってからです。

 

1972年にアメリカで「オイルショック」が起きます。

それまで「水のように安い」とまで言われていたガソリンの価格が高騰します。

 

それまでのアメリカの自動車市場は大型車か高級車が中心で小型車に非常に弱かったというのが実態でした。

現在でもアメリカに行くとよくわかりますが、アメリカの自動車はデカイです。

 

アメリカ車が世界で人気がでないのは車がデカすぎて燃費が悪いというのが原因でもあります。

 

オイルショックによりガソリンの価格が高騰したことにより、アメリカの人々は燃費の良い比較的コンパクトな車に移行し始めました。

これにより日本車の人気が一気に高まります。

 

またこれだけでなく日本車メーカーの特質と言えば「アフターサービス」にありました。

それまでアメリカでは自動車は売ったらおしまいでアフターサービスの概念自体がそもそもありませんでした。

 

そこで本国日本から日本流のサポート体制をアメリカでも整えて、部品管理、整備などのアフターサービスを徹底します。

日本車はこれによりアメリカにおいて絶大な人気を獲得しました。

 

 

アメリカ車VS日本車

 

以前トランプ大統領が「アメリカ車が売れないのは日本の自動車市場が閉鎖的だからだ」と批判し、このままではアメリカ車を売るの不可能だから不公平な関税を取っ払えと言いました。

これはトランプ大統領だけでなく、アメリカの自動車メーカー全般に浸透している考え方です。

 

イギリスのBBCニュースはこのトランプ氏の発言のあとに、「アメリカ車が売れないのは関税のせいではない」という指摘をしました。

というのも、日本政府がアメリカの自動車に対してかけている関税は0%であり、この発言は全くの筋違いだからです。

 

アメリカが日本の自動車にかけている関税は25%なので、「不公平なのはどっちだよ」という話ですが、日本とアメリカの道路事情、ガソリンの値段、信頼性など、どれをとってもアメリカの車は日本社会に適していないのが現実です。

 

さらにアメリカ車を買えば左ハンドルの車を運転しなければなりません。

左側通行の日本では高速道路の料金所、駐車場の料金支払い、ドライブスルーなどなど、あらゆる場面で不便が生まれます。

 

車のサイズが大きい上に不便なアメリカ車が日本社会に浸透しないのは当たり前ですね。

これをアメリカの自動車メーカーが改善・見直しをしないことこそがアメリカ車と日本車の決定的な差を表していると言えます。

 

例えば日本車メーカーはアメリカに輸出する車はアメリカ市場向けに一回り大きいものを作っています。

上記でも書いているアフターサービスなど、相手の国でも売ろうと考えた結果でありますが、アメリカの自動車メーカーには日本側に問題があるとしか写っていません。

 

これが日本とアメリカの大きな文化の違いとも見れますね。

 

 

本記事では「日本車がアメリカで人気な理由」ということで詳しく書いてきましたが様々な歴史的要因があります。

しかし最も言えることは日本の自動車メーカーは市場に合わせて車を作っている一方で、アメリカ車は市場に適応しきれていないことがわかります。

 

日本においてアメリカ車は「外車」という感覚が強く、「高級」で「少し不便でも仕方ない」というニッチで車好きな人向けの車ですが、アメリカにおいての日本車はもはやアメリカ社会に完全に定着していると言えます。

これだけの人気を誇る日本車ですが日本人として嬉しくもありますね。

 

 

「日本とアメリカの文化の違いについてもっと知りたいな」

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