こんにちは。「ミナトのすゝめ」留学情報記事です。
アメリカでは「敷地」という概念が強すぎて、他人の家の庭に勝手に足を踏み入れようものなら誇張なしに撃たれます。
ということで、先日ツイッターでこんなことをつぶやきました⇩
ハロウィンに日本人留学生が仮装してアメリカ人宅にサプライズ訪問して射殺された有名な事件
「フリーズ」と「プリーズ」を聞き間違えたらしいけど、アメリカで人の敷地内に入ると撃たれるまではいかないけど、わりと本当に警戒されます。
それだけアメリカにおいての「敷地」って結構大事なもの。
— マサヤ🇺🇸ミナトのすゝめ (@masaya_minato) July 28, 2019
当サイト「ミナトのすゝめ」では、英語学習や留学情報、アメリカの文化に関しての記事を発信しています。
本記事ではこの「日本人留学生射殺事件」に関してご紹介していきながら、アメリカの「銃文化」に関して詳しく解説していきます。
日本人留学生射殺事件とは
これは1992年の10月にアメリカのルイジアナ州で起こった事件です。
上のツイートにもあるように、10月の「ハロウィン」の出来事でした。
当時高校生でアメリカに留学していた被害者の日本人留学生の方は、ハロウィンのための仮装をして友人とパーティーにでかけました。
当時の日本ではハロウィンもまだメジャーなイベントではなかったため、かなり楽しみにしていたそうです。
しかしこの時に訪問先の家を間違えてしまいました。
仮装をした二人が家のドアベルを鳴らし、家の住人がドアを開けます。
その時住人はすぐさま警戒し、ドアを閉め夫に銃を持ってくるようにと伝えます。
そして「Freeze(動くな)」と警告しました。
留学生は「We’re here for the party」と伝え、警告を「無視(Pleaseと聞き間違えたとも言われている)」し車庫の中に入ったところ、撃たれてしいました。
その後すぐに救急車で運ばれるも、出血多量でなくなってしまいました。
この事件は日本でかなり大々的に報道され、現在でも知っている方も多いと思いますが、アメリカではニュースにもなりませんでした。
事件の論争
しかしこの事件で、被害者家族含め、多くの日本人が「おかしい」と思う点が、銃を撃って殺害した側は「正当防衛」として刑事裁判で「無罪判決」となりました。
この裁判での論争は「殺意があったのか無かったのか」という点ですが、本当に殺意0なら、「パーティーに来ました」と言われた時点で会話をする余地があったとも言えますが、そこはまさにアメリカですね。
「敷地内に入ってきた人間が悪い」
このように基本的には「正当防衛」として無罪になります。
アメリカは銃社会
「これからアメリカに留学するよ」
「今アメリカに留学しているよ」
こんな方、「アメリカは銃社会です」というのは耳にタコができるほど聞かされていることかと思いますが、アメリカの田舎であれば本当にスーパーマーケットに銃が陳列されているレベルです。
筆者が5年前に初めてアメリカに留学したときにお世話になったホームステイ先のホストファミリーも銃を持っていましたし、友達の実家などに行けば銃がリビングルームに銃が置いてあります。
銃は「正当防衛のため」だけでなく、田舎ではハンティングの道具として必要不可欠でもあります。
釣りを楽しむ日本人が多いのと同じように、アメリカ人はシカやバイソン、グースといった動物や鳥を撃ってそのままその日の夕食に食べるのがある種の文化でもありますね。
またアメリカの田舎では日本の「交番」のようなシステムもなく、基本的に警察は「信用してはいけない」という謎の考え方があります。
そんな地域では、「自分の身は自分で守る」という意識が強くなるのは当然と言えば当然なのかもしれませんね。
例えば、日本ではありえないくらいの何もない所に住んでいるアメリカ人も多いのが現実です。
そんなところではいつ熊やイノシシ、狼に襲われてもいいように、銃を常に携帯しているのはまさに「自己防衛」のためです。
野菜や果物を栽培している農家では、野生動物による被害対策は自分の生活に直結するものでもあります。
鳥獣被害を防ぐためには銃が必要不可欠ですね。
留学する上での注意点
ではここからはアメリカに留学する上での注意点を書いていきます。
①人の敷地内には間違っても入らない
アメリカでは「自分の土地」という概念がすごく強くて、これが銃社会の根本的な理由でもある。
これは数年前ですが、家の上を飛んでいたドローンをショットガンで撃って裁判になったケースもある。
誇張なしに間違って他人の家の庭にでも入ってしまったら撃たれるレベルです。
— マサヤ🇺🇸ミナトのすゝめ (@masaya_minato) June 25, 2019
この「日本人留学生射殺事件」から私たちが学べるのは、「人の敷地内には間違っても勝手に入らない」ということですね。
英語では「Property」とも言いますが、「個人が領土を有する権利」というのはアメリカ合衆国憲法第5条で保証されています。
「アメリカ国民にとって5番目に大事な権利」ということですね。
領土を侵せばいかなる理由でも「自己防衛」が適用するという良い例なのかもしれませんね。
②銃は冗談ではない
家の住人が「Freeze」と言って銃を向けた時に、日本人留学生は「これもちょっとしたハロウィンのお遊びなのかなと思った」という話もありますが、アメリカ人は「お遊び」で銃を向けたりは絶対にしません。
筆者は現在アメリカの「ノースダコタ州」というど田舎に住んでいてすごくわかりますが、田舎で銃を所持している人ほど銃を丁重に扱います。
小学校で「銃の扱い方」を徹底して学ぶほどでもあります。
「銃を持っていい」ということもあって、そのぶん教育もしっかりしているということが言えますね。
都会ではそんなことはないかもしれませんが、少なくとも田舎の人たちはそのへんに関しては「ガチ」です。
③田舎が圧倒的におすすめです
「夜一人では出歩けない」
「危ない地域は絶対に避けるべき」
「近所で銃の射殺事件が普通にある」
「電車の中で寝てはいけない」
「荷物を置きっぱなしにしてはいけない」
これ全部「都会」に限った話です。
繰り返し言うようですが、筆者は現在アメリカ中西部のど田舎に住んでいます。
一度たりとも危険な目にあったことはありません。
レストランでスマホ、財布をテーブルに置きっぱなしで席を離れることも普通です。
大雪の中道を歩いていたら、心配して「乗ってく?」と声をかけられ家まで送ってくれたり、車がないと生きていけないぶん日常的にヒッチハイクをして買い物にでかけるレベルです。
治安で言えばむしろ日本より良いですね。
筆者はニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴなどなど、アメリカの都会にも行ったことがあり、インディアナ州の中堅都市に住んでたこともありますが、都会と田舎では文化が圧倒的に違います。
ということもあり、「アメリカに留学したいけど治安や安全面が心配だな」と思う方は田舎への留学を考えてみるのも良いかもしれませんね。
以下の記事では「田舎へ留学する魅力」を徹底解説しています⇩
こちらの記事では、「アメリカからなぜ銃はなくならないの?」という疑問に対して、歴史的観点から詳しく解説しています⇩
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