こんにちは。
当ブログ「ミナトのすゝめ」では、アメリカの文化や歴史、政治など、幅広く情報を発信しています。
ということで、先日ツイッターにてこんなことをつぶやきました⇩
トランプは難しい言葉を一切使わない。
Employmentの代わりにJobsを使ったり、 Legislationの代わりにLawsと言ったり、StupidとかGreatとか子供からお年寄りまでわかる言葉で演説する。
あとはBelieve meとか、We/theyを多用する。悔しいけどこういう政治家は他にいない。
— マサヤ🇺🇸ミナトのすゝめ (@masaya_minato) June 6, 2020
トランプ大統領の演説力に関してですね。
本記事ではこのへんをもっと詳しく解説していきます。
トランプ大統領の演説
アメリカ人は基本的に演説がものすごく上手な傾向があります。
「歴史上最高のスピーチ」なんかで調べてみると、ほとんどアメリカの偉人が独占しているのではないでしょうか。
キング牧師やケネディー大統領、オバマ大統領、リンカーン大統領、スティーブ・ジョブズなどなど、アメリカの歴史には「演説の神様」がめちゃくちゃいます。
筆者は現在アメリカの大学に通っているのですが、大学でも「パブリックスピーキング」というクラスがあったりしますが、そこでもスピーチやプレゼンテーションがうまい人は多いですね。
基本的にアメリカ人は人前でスピーチすることが慣れてるのかなという印象です。
個人的にですが、日本だとお笑い芸人さんのスピーチやトーク力がずば抜けて素晴らしいのかなと思います。
中でもオリラジのアッちゃんなんかはプレゼンの神とも言えるのではないでしょうか。
ちなみにですが、TEDトークやYouTubeなどで、偉人などのスピーチを見て学ぶのも、英語やスピーチの良い練習方法になるのでおすすめです。
さて、ここで本題に戻りますが、トランプ大統領の演説は今までの演説家とは少し異なります。
ここからその辺に関して詳しく見ていきましょう。
難しい言葉を使わない
「Make America Great Again」
これはトランプが大統領選で使っていたスローガンでもありますが、中学校で習う英文法のような「超シンプル」な文章です。
これですね。
上のツイートでもありましたが、トランプ大統領は基本的に難しい言葉を一切使いません。
「Legislation」を「Law」 と言ったり、「Employment」の代わりに「Jobs」を使ったり、これなら小学生からお年寄りまで、もはや英語を第二言語として話す人にもわかりやすいですね。
こんなこともあり、トランプ大統領の演説は英語学習には最適です。
これは演説のテクニックというよりも、トランプ自身の性格上こういう演説になるのかもしれませんね。
伝わりやすい
「God Bless You」
こちらは「神のご加護がありますように」というような意味になりますが、トランプ大統領は演説のたびに最後これを言って締めくくることが多いです。
他には「Believe me」など、聴衆に直接語り掛ける口調で演説をします。
基本的にトランプ大統領の演説はまっすぐで伝わりやすい、というのが言えます。
「私たち」と「彼ら」
トランプ大統領は、演説で「We」や「They」を多用します。
「We」というのは「私たち」、つまりトランプ大統領や共和党を支持する人たち、「They」というのは「彼ら」、つまり共和党を支持していない人たちということですね。
「They」というのに「アンチ」という意味も含まれていることがよくあります。
よくあるのは、左派系のメディアを批判するときに「They」を使ったりしますね。
つまり「They = 他者」ということですね。
「彼らは私たちを地獄に落としたいだけだ」と言ったりします。
上で「トランプ大統領の演説は伝わりやすい」と書きましたが、これはトランプ大統領が勝手に「仮想の敵」を作ってしまうからかもしれませんね。
中国であったり、左派系メディアであったり、そういった「敵」、つまり「彼ら」を自分で作いり出すことにことによってトランプ大統領の演説はわかりやすくなっています。
独裁者の演説
歴史上、国が戦争に行くときは必ず「敵」がいます。
逆に言えば、国を戦争に向かわせたいときは敵を作ればいいのですね。
戦国時代、美濃の大名で斎藤道三という人物がいました。
織田信長の義父ですね。
斎藤道三は元々土岐氏の家臣でしたが、仮想敵を作ることにより、土岐氏の家族間で混乱させ、最終的に美濃の国一国を奪いました。
これにより、斎藤道三は下剋上を達成し、「美濃のマムシ」という異名を持つことになりましたが、昔から政敵を作って国を戦争に導くということは歴史上数えきれないほどあります。
史上最も悲惨な結果を生んだのは、第二次世界大戦時の「ナチス・ドイツ」かもしれませんね。
あれもヒトラーがユダヤ人という「彼ら」という敵を作ることにより、国を戦争に導きました。
ヒトラーの演説はそれこそまさにトランプ大統領と似ています。
ヒトラーの時代はユダヤ人でしたが、トランプ大統領の「彼ら」というのは、中国であったり、左派系メディアですね。
ということで、本記事ではトランプ大統領の演説を解説してきました。
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