カナダのマリファナ事情から見る文化の違い

カナダのマリファナ事情から見る文化の違い

 

先日カナダで嗜好による大麻の使用&所持が合法化となりました。

これは世界で「ウルグアイ」に続く二番目ですが、そこらへんの詳しい説明を兼ねて本記事では大麻について詳しく書いています。

 

また、アメリカの一部の州でも大麻は合法ということになっていますが、日本との文化の違いなども解説しています。

 

「カナダで大麻が合法になったらしいけどどうして?日本ではどうなの?」

このような疑問にお答えします。

 

カナダで大麻が合法化

 

上でも書いたようにカナダで大麻の合法化がスタートしました。

これはウルグアイに続く世界で二番目、また先進主要国であるG7の中では始めてです。

 

参考:https://www.cnn.co.jp/world/35127160.html

 

アメリカが拒否した移民を積極的に受け入れたり、国歌の歌詞を変更したり、医師による自殺幇助(安楽死)の合法化をしたりなど、現在カナダの首相であるジャスティン・トルドー氏(自由党)はとことんリベラルな人として知られていますが、今回は大麻の合法化に踏み切りました。

 

ちなみにカナダだけでなくアメリカでもワシントンDCと9つの州では嗜好用大麻、医療用大麻は30の州で合法です。

 

なんで合法にするの?

 

ではなぜ今大麻を合法とするのでしょうか。

もちろんそれのメリットは存在します。

 

ここではそのへんの理由について詳しく見ていきましょう。

 

①タバコやお酒に比べそこまで害がない

これは意外な感じもしますが、マリファナはタバコやお酒に比べると健康的な被害はそこまで高くないという科学的な根拠があります。

これは最近になってよく知られるようになりましたね。

 

さらに大麻は覚醒剤やタバコ・酒に比べ依存性は少ないと主張する人も少なくありません。

 

②経済的な理由

現在大麻が非合法な多くの国で大麻はマフィアの資金源になっています。

 

マフィアが不法に大麻を売りさばく⇨税金が徴収できない

 

このような構図になっています。

そこで、しっかりと政府が管理して不法流通を阻止して税金を徴収しよう、ということです。

 

また、しっかりとルールの中で大麻の流通を管理することにより未成年の大麻の使用を阻止することができる、というわけですね。

上のCNNのニュースでは今回のカナダの大麻合法化によって4500億円の市場規模が生まれると予想されています。

 

③大麻を「必要にしている人」も多くいる

大麻は医療の現場でも活躍します。

大麻に含まれる「カンナビノイド」という成分は、ガンの治療やPTSDなどのトラウマを軽減する効果があるとしても認識されています。

 

大麻を完全に合法化することによって、そういった「本当に必要としている人達」の手に届くと言えます。

 

大麻合法化のデメリット

 

もちろん大麻を合法にすることによってデメリットも存在します。

 

①他の薬物の入り口になる

マリファナをやることにより快感を覚え、他の覚醒剤やもっと危険な薬物にも手を出してしまうのではないのか?という懸念があります。

英語ではこれを「Gateway Drug」と言います。

 

②中毒性

大麻はタバコやお酒に比べ中毒性が低いという声もある一方で、大麻中毒者は存在します。

そのような人達を見てきた医者やカウンセラーなどは反対するのも当然ですね。

 

③有害である

害が少ないからと言っても体に有害であることに変わりないのだから、「わざわざ合法にする必要もない」ということですね。

 

④治安の乱れ

これは恐らく日本では結構多い意見なのではないでしょうか。

マリファナでハイになった人達で街がごった返したり、それによる犯罪やトラブルなども増えてきます。

 

アメリカではノーザンミシガン大学というところに「大麻学部」があったり、大麻での荒稼ぎする人が出てきたり(スヌープドッグ)、ラスベガスには「大麻のドライブスルー」ができたりなど、このような「カオス」な状況も生まれてきます。

「これは日本ではどうなんだ?」という人も少なくないでしょう。

 

 

アメリカでの大麻

 

上記でも度々書いてあるようにアメリカでは一部の州で大麻は合法化となっています。

また、米国の約60%が大麻合法化に支持という調査もあります。

 

参考:About six-in-ten Americans support marijuana legalization

 

大麻が合法の州

アラスカ

カリフォルニア

コロラド

メイン

マサチューセッツ

ネバダ

オレゴン

バーモント

ワシントン

ワシントンDC

 

これらの州では大麻が吸えます。

また、僕は以前インディアナ州(大麻は非合法)に留学していましたがアメリカではマリファナは一般的な嗜好品となりかけています(僕は吸ったことありません笑)。

 

タバコと同じような感覚でマリファナを吸う人がいます。

パーティーや夜のクラブでも大麻は「お酒のお供」ということもあり、本当に身近でした。

 

合法の場所なら経験としてやってみるのもアリかもだけど、ほどほどにしときましょう!w

 

 

日本での大麻

 

日本では言うまでもなく大麻は非合法ですね。

医療用大麻でも日本では入手が困難です。

 

最近では「脱法ハーブ」なども有名になってきてそのへんの取り締りも難しくなってきています。

今後日本でも大麻が合法となる日がくるのでしょうか?

 

概念の違い

 

日本での大麻合法化について考えるにはまず日本と他国の文化の違いを見ないといけないでしょう。

例えば、日本では24時間コンビニでお酒が買え、中にはコーラよりも安く手に入るものも存在します。

 

さらに公園や路上でお酒を飲むのも合法ですし、電車内で缶ビール片手に酔っ払ってる人を見るのも少なくないです。

これは海外ではありえないです。

 

また、タバコに関しても他の国と比べたら圧倒的に日本は安いですし、公共で吸える場所もまだまだ多いという言えます。

2017年 世界のタバコの値段ランキングの記事では日本のマルボロ一箱あたりの値段は51位です。

 

先進国では圧倒的に安いと言うと言えます。

これらを見ると日本は「お酒とタバコには優しい国」ということが言えるでしょう。

 

ではなぜ大麻には厳しいのか?

この辺が他国と日本との概念の違いですね。

 

 

まとめ:日本での大麻合法化は難しそう

 

よく「日本は保守的」というふうに表されるときがありますが大麻に関しても同じことが言えますね。

アルコール&タバコには寛容なのに何故大麻は厳しいの?

 

これはもともと存在していたものを変えづらいのかもしれませんね。

また「大麻は日本の文化にはそぐわない」と考える人が少なくないからかと。

 

たしかに神宮外苑や代々木公園に「大麻の香り」がし始めたら「ちょっとな」って感じもしますね。笑

これに関しては引き続き動向を見ていこうかと。