「アメリカの公用語って英語じゃないの?」
⇨アメリカではワシントンDC(首都)含む22の州では公用語は定めてないんです。
なので、実質的にアメリカには「公用語がない」と言えます。
ということで、本記事ではアメリカの言語事情について詳しく掘り下げてます。
アメリカには公用語はない(実質的に)
上でも書いたように、アメリカはワシントンDC含む22の州では「公用語は定めていない」という状況です。
その他28の州では英語が公用語となっていますが、これは世界でもかなり珍しいです。
「でもそれは何故?」
という疑問ですが、アメリカは移民からできた「多民族国家」であるがゆえんです。
人工も3億人超です。
つまりコミュニケーションを図る上で英語はツールでしかないんですね。
「国家としての言語は定めず各々の言葉を尊重しよう」という考え方です。
アメリカには“少なくとも350以上の言語が話されている”とも言われています。
参考:At Least 350 Languages Spoken In US Homes: New Report
英語の次に話されているのは?
アメリカで英語の次に話されている言語は「スペイン語」です。
英語⇨80%
スペイン語⇨12%
このような割合です。
最近よくニュースでも問題となっていますが、スペイン語を母国語とした中南米の国(主にメキシコ)からの移民が大量にアメリカに入ってきているからですね。
特に南部の州や西海岸、ニューヨーク、ロサンゼルスといった大都市などにはスペイン語を話す人が多いです。
中には「スペイン語しか話せない」という人もアメリカで普通に生活しています。
というのも、アメリカではスペイン語のみでも実質“生きていける”からです。
実際に街中にはスペイン語での標識やサービスがかなりあります。
98.5%の人が日本語を話す日本と比べるとこのスペイン語普及率は“圧倒的”ということがわかりますね。
その他の言語
1番目に英語(80%)、2番目にスペイン語(12%)、そして3番目の言語は中国語ですが、割合としては1%にも満たないです。
1位 英語
2位 スペイン語
3位 中国語
4位 タガログ語
5位 ベトナム語
6位 アラビア語
7位 フランス語
8位 韓国語
9位 ロシア語
10位 ドイツ語
ちなみに日本語はというと、アメリカには日本語話者がおよそ44万人(17番目)いるとされています。
大都市においての言語
よくニューヨークは「人種のるつぼ」というように表現されます。
ニューヨークは「ほぼ全世界の食べ物やエスニック料理まで食べれる」とまで言われてますが、それは多文化&多人種だからです。
「ところで言語は?」
ということですが、ニューヨークでは英語のみで生活している家庭はおよそ52%です。
ロサンゼルスに至っては、英語のみで生活している家庭の割合はおよそ39.5%です。
このへんの都市ではまさに多言語ですね。
アメリカの外国語教育
アメリカの外国語教育事情は、ヨーロッパに比べるとかなり遅れています。
様々な国が隣り合わせのヨーロッパ諸国では英語を含め2カ国語〜4カ国語は普通に話せると言われています。
一方アメリカは25%の小学校、58%の中学校、91%の高校で外国語の授業を受けますが、この数字はかなり低いと言えます。
多くの学校ではスペイン語を教えていますが(稀にフランス語、ドイツ語、日本語、中国語を教えている学校もアリ)、多くのアメリカ人は「英語しか話せない」というのも現実です(矛盾してますが)。
まとめ:アメリカは多文化
チャイナタウンやヒスパニック系の人達が集まるコミュニティーでは英語ではなく彼らの言語がいわゆる「公用語」です。
なので、アメリカには「公用語はない」という認識でOKです。←特に大都市では
一方、外国語教育においてはかなり遅れているとも言われています。
地理的な問題もありますが、「英語だけあれば十分」というのも事実ではありますね。
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