アメリカ国内には銃がおよそ3億丁あると言われています。
この数は世界でもトップで、現在戦争中の中東諸国など、そのへんにある銃をかき集めてもこの数には及びません。
そして、全米で毎年4万人の方が銃によって命を落としています。
一日100人以上亡くなっている計算になりますね。
一方で日本はどうでしょうか。
対極にあるアメリカと比べるのもおかしな話かもしれませんが、日本は世界で最も銃犯罪が少ない国とも言われています。
2015年に日本で発砲された数はたったの6発でした。
そんな日本ですが、本記事では「日本に銃犯罪が少ない5つの理由」ということで詳しく解説していきます。
日本の銃犯罪
繰り返しになりますが、2015年の一年間で日本国内で銃が発砲されたのはたったの6発でした。
アメリカでは年間1億回くらい発砲されてそうですね。
もはやデータにできないくらい多すぎです。
筆者は現在アメリカに住んでいますが、わりと日常的に銃声を聞きます。
インディアナ州に住んでいたころは住んでいた場所の3ブロック先にあるガソリンスタンドで銃による殺人事件が起きたこともありました。
さすがにその時は日本に帰ろうかとも思いましたが、アメリカは本当に危険です。
「Global Peace Index」という指標によると、日本は世界で9番目に安全な国とされています。
銃犯罪による死亡率は1000人中0.6%となっており、これは先進国でもトップクラスの治安の良さです。
こちらは英語の動画となりますが、「日本で銃犯罪が起きない理由」をわかりやすく解説しています。
筆者も英語のブログで「日本で銃犯罪が少ない5つの理由」という記事を書いたことがあります。
こちらの記事ですね⇩
本記事ではこれらの総集編という形で、ご紹介していきたいと思います。
ではさっそく、「日本に銃犯罪が少ない5つの理由」を見ていきましょう。
①豊臣秀吉の功績
「歴史的要因」というのはわりと大きく関わっていますね。
例えばアメリカは元々イギリスからの移民で成り立っている国です。
その根本には「自由を求めてやってきた」という歴史的背景があります。
本国イギリスとの独立戦争では、一般人も義勇兵という形で武装し、イギリス軍と戦いました。
これができたのは当時から個人が銃を持つことができたからですね。
アメリカ人は今でも「強い中央政府」というのを極端に嫌います。
「規制よりも個人の権利の方が大事」
こういうことですね。
一方で日本はどうでしょうか。
日本の武器規制というのは戦国時代の終わりまでさかのぼります。
豊臣秀吉は日本を統一したあと、「刀狩令」というのを発布します。
これにより、刀をはじめとする武器は没収されました。
「日本が統一されて、荒れていた戦国の世も平和を迎えたから、百姓及び、すべての一般人は武器(日本刀のみ)を手放せ。争いが起こったら俺らでなんとかするから安心しろ」
こんな感じですね。
このような法令を作り、兵農分離を進めました。
軍隊⇛武器を持っていい
農民⇛武器を持っちゃダメ
このように「一般人の武装禁止」の概念を確立しました。
このような歴史の違いが今現在に至ります。
②厳しいルール
「規制よりも個人の権利の方が大事」
アメリカはこんな感じですが、日本は真逆です。
日本にはアメリカと比べ物にならないほどの厳しい規制があります。
警察官でさえも銃を発砲すれば、そのあと様々な聴取、現場検証などをしなければなりません。
職務のあと、銃は弾薬と別々にして、鍵付きのボックスに保管します。
なので、よっぽどのことがなければ銃が外部にでることはありません。
③免許取得のハードル
上記で書いた「厳しい銃規制」と少し似ていますが、日本では銃を所有するのに免許が必須です。
趣味や仕事、狩りなどで銃を持ちたいと思う人もいると思いますが、その場合は学校に通い、試験に合格し、警察に登録証を提出し初めて銃を所有できます。
費用もかなりかかります。
車の免許みたいなものですね。
ちなみに車の免許取得も日本は世界に比べ圧倒的にハードルが高くなってます。
アメリカでは州にもよりますが、筆者が住んでいる場所では15歳から、費用は2000円くらい、試験に受かればその日から車が運転できます。
免許取得が簡単な分、道路はわりとカオスな状態になっています。
銃犯罪も交通事故もそうですが、免許取得のハードルを高くするだけで、重大事故を抑止できるのは明らかですね。
④日本は島国
地理的要因も大きな理由として挙げられます。
日本は島国ということもあり、銃の密輸がかなり難しくなっています。
これは銃だけでなく、薬物などもそうですね。
日本の治安は昔から島国という恩恵をかなり受けているのも事実かもしれませんね。
⑤交番のシステム
最近では「Koban」という言葉が英語で使われるようになってきました。
これは日本の交番システムというのは画期的でもあるからですね。
警察署というのはあっても、交番というものは海外ではなかなかありません。
交番のメリットとしては、地域のコミュニティーの管理、治安維持ですね。
特に田舎なんかだと、なにかあったときにすぐに駆け付けられるように24時間体制で警察官の方が交番に駐在していることもあります。
アメリカの田舎とかだと「何かあっても警察官は来ない」と思ったほうが良いですね。
そういった意味で日本の交番システムは画期的です。
シンガポールやニューヨークなどの大都市では「Koban」という形で導入され始めています。
ということで本記事では、「日本に銃犯罪が少ない5つの理由」ということでご紹介してきました。
ここまで見てきて、「アメリカはなんで銃を規制しないの?」という疑問をお持ちの方も多いかと思います。
しないのではなく、「できない」と言ったほうが良いのかもしれませんね。
以下の記事では、そのへんの「アメリカの闇」を解説しています⇩
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