悲しい話になってしまいますが、日本のITリテラシーは世界に比べ圧倒的に低いです。
これに関しては議論の余地がありません。
これは、日本においての「10代の若者のパソコン所有率」に関係しています。
実際に今回のコロナウイルスを受けて、日本の「オンライン授業」が海外と比べ、いかに遅れているかがよく分かったという人も多いのではないでしょうか。
日本のパソコン普及率は、中国やアメリカ、ヨーロッパの国々と比べ、「異常に低い」という調査結果があります。
本記事では、そのへんをご紹介しつつ、「なぜこんなことが起きてしまったのか」という疑問に関してお答えしていきます。
パソコン普及率比較
「日本のパソコン普及率って本当に低いの?」
ということですが、10代に限っては他国に比べかなり低いという調査結果があります。
こちらは内閣府の資料になります。
韓国、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、スイスと「デスクトップパソコンもノートパソコンも持っていない」という家庭の割合を比較しています。
この中で、日本はダントツで多くの人 (特に10代)が「持っていない」と答えました。
「パソコンの代わりとして、スマホに移行したんじゃないの?」
「タブレットとかだったら、他国よりも持っているんじゃないの?」
こんな疑問もあるかと思います。
ということで、以下のグラフが「世界各国のスマホ・タブレット普及率」です。
このような感じになっています。
スマホ保有率に関しては他国とあまり差がないどころか、タブレットに関しては圧倒的に低いということがわかります。
どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。
ここからは、そのへんの謎に関して詳しく解説していきます。
未だにファックスの日本企業
冗談だと言って pic.twitter.com/Qd7VoVaio6
— まぐろ山かけ (@chickheart_) May 8, 2020
先日こちらのツイートが話題になっていましたが、まさに日本の「IT遅れ」をよく表しているものかもしれませんね。
今回、コロナウイルスという驚異があったからこそ、このような問題点が浮き彫りになりましたが、このままだと本当に日本は世界から取り残されるところでしたね。
実際に未だに「PDFってなに?」という一企業の社員さんもいるくらいです。
こちらの記事でも取り上げましたが、日本には強い「紙へのこだわり」があるためか、会議や捺印一つにしても紙でないとダメみたいですね。
こういった謎のこだわりが、日本のITリテラシーの低下を招いているとも言えます。
一方アメリカでは…
筆者は現在アメリカのとある田舎に住んでいます。
アメリカの学校では、「そもそもパソコンがなければ話にならない」といった感じです。
というのも、アメリカでは小学校からマイクロソフトオフィスに触れ、中学・高校にもなると、レポートはパソコンで提出、定期的にパワーポイントを用いてプレゼンテーションまでやります。
もちろん家庭によっては「パソコンがない」という家もあるので、そんな子供に対してはレンタルをしたり、学校にあるパソコンで作業をおこなったりもします。
確定申告は自分で
またアメリカでは、毎年の確定申告は会社がやってくれるのではなく、個人がやらなければなりません。
日本では勤め先がやってくれるので楽ですね。
一方でアメリカ人は高校生のアルバイトから、定年退職直前の65歳の方まで、パソコンを使って前年度の給料や所得税などまとめて提出します。
お金を払って税理士に頼むこともできますが、高額になるので、ほとんどの人は会計ソフトやサービスを利用して自分でやります。
つまり、アメリカではパソコンは「娯楽」ではなく、生きていくために必要な「作業ツール」ということになっています。
こんなこともあり、皆さんITリテラシーがかなり高めです。
臭い物には蓋をする日本
筆者も日本で生まれ、日本に20年以上住んでいました。
これからも日本人として頑張っていきたいと思っていますが、基本的に日本という国には「臭い物には蓋をする」という悪い傾向がありますね。
その代表例がインターネットかもしれません。
「ネットは危ない」
「子供にパソコンを持たせるなんて、なにかの犯罪に巻き込まれるかもしれない」
これは確かに事実かもしれません。
「ネットリテラシー」が低い人たち同士がネットを使えば確かに危ないですね。
だからこそ、「教えてあげる」ことがわたしたち大人の責任でもあるのかもしれませんが、現状の教育制度ではまだまだなのが現実です。
「ネットは危ない」⇒だから子供には持たせない
つまり「臭い物に蓋をしている」状態になっています。
これが日本のネットリテラシーの低下につながっているのかもしれませんね。
これは、日本の教育のすべてに当てはまると言っても過言ではないかもしれません。
例えば、「性教育」に関しても、日本は遅れていると言われています。
アメリカの保健の授業では、コンドームの使い方をバナナを使って教えます。
「子育てがいかに大変か」ということは、実際に男女でペアになって子育てのシミュレーションを一日やらせて教えます。
また、最近話題になっている「マリファナ」に関してもそうかもしれません。
「マリファナ=危険」というのが日本での常識ですが、これも「臭い物には蓋をする」教育が生んだものですね。
筆者はなにも、「マリファナを合法化すべきだ」なんて言うつもりは一切ありませんが、だからといってマリファナと他の薬物(ヘロインなど)を一緒にするのも違いますね。
実際にタバコのほうがマリファナよりも有害です。
「ダメなものはダメ」「ダメだから」というのは、日本の悪しき風習でもありますね。
さて、最終的に話がかなりそれてしまいましたが、日本のパソコン普及率が低いのは教育制度にあるのかもしれませんね。
「いいタイミング」と言うのも不謹慎ですが、今回のコロナウイルスを機に日本の「ITリテラシー」というものを見直せたらいいですね。
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