満員電車、地方過疎化、少子高齢化による育児や介護問題、環境問題、などなど日本は現在様々な問題を抱えています。
これらを一気に解決できるのが、「テレワークの導入」とも言えるかもしれません。
実際に今回のコロナウイルスを機に、「テレワーク」に対しての意識がかなり変わりつつあり、迅速な導入が求められています。
しかし、海外に比べその導入率はどの程度なのでしょうか。
本記事ではそのへんを海外と比較していきながら、「テレワークが日本で進まない理由」というのを詳しく解説していきます。
日本のテレワーク事情
「日本にテレワーク普及率って本当に海外に比べて遅れてるの?」
ということですが、実際にここではそのへんを日本と海外の国々と比較してみましょう。
アメリカ、イギリスもかなり高いですが、フィンランド、スウェーデンはずば抜けて高いですね。
というのも、北欧の国々では、もともと「ワークライフバランス」の改善が昔から進んでいるというのが理由の一つでもあります。
一方でドイツやイギリスでは管理職の抵抗であったり、法整備が進まないのが課題となっています。
その一方で日本ですが、「なんで日本ではテレワークが進まないの?」と疑問に思う方も多いかと思います。
以下ではそのへんの理由についてのアンケート調査をご紹介しています。
出典:日本と海外のテレワークの違いは?実際に体験した3つの問題点と対処法
このへんがすべてを説明していますが、実際に日本ではテレワークの導入がかなり難しいことがわかりますね。
ではここからもう少し、日本と海外を比較した「日本でテレワークが進まない理由」というのを詳しく見ていきましょう。
①ハンコ文化
こちらは最近ツイッターなどでもかなり話題になっていますね。
「捺印をするためだけに出社しなければならない」
今のままであればこんなことも多いかと思います。
そもそも、メールのやり取りの中で「同意」「不同意」などがあればなんの問題もないような気もしなくもないですが、「後から問題ごとにしたくない」ということかもしれませんね。
ちなみにですが、捺印がなくとも法律上は問題なく契約の締結は可能です。
印鑑の文化があるのは日本だけで、海外では基本的にサインでOKです。
そのサインに関しても、最近では電子サインでOKな場合がほとんどで、基本的には家からでもすべて完結できてしまいます。
②紙へのこだわり
こちらも上の「ハンコ文化」と少し重なる部分があるかもしれませんね。
契約書⇨ハンコが必要⇨紙の原本が必要
この悪循環でいつまで経ってもペーパーレスが進みません。
未だに「PDF」という言葉を知らない人が多かったり、紙の資料に謎のこだわりがある人、パソコンを開くと怒る人、、、
日本でテレワークが進まないのもなんとなくわかりますね。
③セキュリティ面
テレワークが進んでいく中で、「オンライン会議」が必須になってきます。
しかし、これに関しても現状では問題があり、なかなか進むことができません。
例えば、オンライン会議に必須でもある、「スカイプ」や「ZOOM」などのサービスを使うにあたって、セキュリティ強化が必須になってきます。
さらには個人が家やカフェなどから仕事をすることにより、それを狙ったサイバー攻撃も考えられます。
無料Wifiなどを使ったサイバー攻撃などもあるので、中には「自宅から仕事をするときは絶対に無料Wifiは使うな」と指示している企業もあるくらいです。
今後そのへんを狙った犯罪が増えてくることも十分に考えられますね。
これは筆者が日本で働いていたころですが、ある日会社がサイバー攻撃を受けてしまったことがありました。
結果的にその日一日仕事ができなかった、なんて言う日もありましたが、セキュリティ強化というのは今後かなり大事になってきます。
そのへんの対策に遅れている企業はテレワークもなかなか導入が難しいというのが現実です。
④成果主義<プロセス主義
日本は完全なるプロセス主義です。
「3年間頑張ったことがいずれ評価される」
筆者は高校生のころ野球部だったのですが、こんなことを耳にタコができるまで聞かされました。
これは社会に出てもわりと同じで、「結果よりもプロセスだ」と考える大人は結構多いと思います。
だからこそ「やっただけ」の無駄な残業がなくならないのかもしれませんね。
そんな社会において、テレワークを導入するということは、「プロセスが完全に見えなくなる」ということであり、評価ができなくなることを意味します。
人事評価ができなくなるということから、テレワーク導入に後ろ向きの企業が多く存在するのが現実なのかもしれませんね。
⑤ITリテラシー
最後は、結局のところ「ITリテラシー」なのかなとも思います。
例えばアメリカですが、毎年確定申告は会社がやってくれるのではなく、個人がやらなければなりません。
日本では勤め先がやってくれるので楽ですね。
一方でアメリカ人は高校生のアルバイトから、定年退職直前の65歳の方まで、パソコンを使って前年度の給料や所得税などまとめて提出します。
お金を払って税理士に頼むこともできますが、高額になるので、ほとんどの人は会計ソフトやサービスを利用して自分でやります。
確定申告はただの一例ですが、教育に関して、パワポを使ったプレゼンテーションの導入や、ワードでレポートを提出するなど、高校生、早ければ中学生くらいからやっています。
こんなこともあり、皆さんITリテラシーがかなり高めです。
まずは、教育制度、教員のITリテラシーをも高めていく必要もあるのかなとも感じます。
ということで、本記事では「日本でテレワークが進まない5つの理由」ということに関して、海外と比較しながら書いてきました。
以下の記事では「アメリカでコロナウイルス感染者が急増している5つの理由」ということで、似たようにコロナウイルス関連で記事を書いています⇩
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