【意外すぎる】韓国にキリスト教徒が多い理由

【意外すぎる】韓国にキリスト教徒が多い理由

 

韓国におけるキリスト教徒の割合は27%と言われています。

仏教徒の割合が15%ほどなので、東アジアの国ですが、意外にも韓国はキリスト教徒の割合が多いのが現実です。

 

ちなみにですが、日本のキリスト教徒は人口の約1%にしかすぎません。

どうしてここまで韓国にキリスト教徒が増えたのでしょうか。

 

歴史を紐解くとわりと意外な事実が見えてくるので、本記事ではそのへんを詳しく解説していきます。

 

韓国の宗教

 

韓国には様々な宗教があります。

とは言っても、マジョリティーの人々は「無宗教」ということになっています。

 

CIAの「ザ・ワールド・ファクトブック」の2015年の調査結果によると、無宗教が57%、キリスト教徒が27%、仏教が15%ということになっています。

 

韓国と仏教

 

韓国の仏教に関しては日本と同じように、インドで発祥し、中国大陸を渡り、西暦372年に朝鮮半島に初めて伝来しました。

日本への仏教伝来は飛鳥時代の538年と言われているので、それよりも150年ほど前ですね。

 

ちょうど「三国時代」のお話です。

そこから様々な宗派が生まれ、弾圧などもありながら現在に至るまで強い影響力を持ちつつ繁栄してきました。

 

繰り返しになりますが、今では15%の人が仏教を信仰しています。

 

韓国と儒教

 

「韓国=儒教の国」とは言ったりもしますが、「私の宗教は儒教です」と答えた人は0.2%しかいなかったという調査結果がありました。

つまり儒教というのは、「宗教」というよりも、「文化」あるいは「哲学」というような形で受容されているのが現実です。

 

そしてこの文化自体は未だに広く韓国国内に根強く残っています。

 

 

こちらの記事でも書きましたが、韓国で電車に乗ると、優先席は必ず空いています。

お年寄りに譲るためですね。

 

日本ではわりと若い人でも優先席を座ったりしますが、そのへん韓国では徹底されています。

これは儒教の教えでもある「年功序列」の考え方からでもあります。

 

あとは、「女性は専業主婦をやるべきだ」という考え方であったり、男尊女卑的な少し古いしきたりも残ってたりもします。

これも儒教文化の影響ですね。

 

では逆に北朝鮮ではどうなのでしょうか。

元々は同じ国でもあり、同じ言語、文化を共有する国ではありますが、北朝鮮の宗教事情はかなり異なります。

 

「社会主義国家」の国であり、総書記が「神様」みたいなものなので、当然と言えば当然かもしれませんね。

 

「聖書を持っているだけで処刑される」

 

本当かどうかはわかりませんが、こんな話もあるほどです。

ではここから、本題でもある「韓国のキリスト教」に関してみていきましょう。

 

韓国とキリスト教

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、その昔韓国は日本の統治下にありました。

戦前のお話ですね。

 

その頃は韓国と北朝鮮ではなく、統治権は完全に日本にありました。

1910年から1945年のお話ですね。

 

この頃に「内鮮一体」という思想の元に、徹底して朝鮮半島に日本文化を広めていきました。

日本特有の宗教でもある神道も例外ではありません。

 

朝鮮半島の至る所に神社も建てられ、神社参拝を強制した時期もありました。

「皇民化政策」の一環でもありますね。

 

この頃の日本は徹底して日本一体化目指し、ナショナリズム政策をとっていました。

こんな状況もあり、神社参拝を拒否したキリスト教徒、宣教師は弾圧され始めます。

 

これにより、朝鮮半島のキリスト教は「民族キリスト教」へと変化していきました。

つまり、この頃からキリスト教が民族主義と結びつくようになっていきます。

 

1919年3月1日に起こった独立運動(三・一運動)も宗教指導者による影響力によるものでした。

日本による弾圧に反発して、指導者ら33名が大規模な独立運動を扇動しました。

 

戦後のキリスト教

 

こうした歴史を辿った韓国のキリスト教でしたが、第二次世界大戦での日本の降伏を機に一気に影響力を伸ばしていきます。

朝鮮戦争で南北に別れて戦うこととなった韓国で、たくさんの人々がキリスト教に救いを求めることとなったのです。

 

日本では高度経済成長とともに、創価学会をはじめとする新宗教が広まっていきましたが、韓国ではその新宗教の役割をキリスト教が担ったのでした。

こうして、1950年の時点では、8%に過ぎなかったキリスト教徒の割合ですが、1970年には18%、85年には21%、95年に26%、そして現在に至ります。

 

現在のキリスト教

 

「大韓民国独立民主国第一次会議をここに開催するに至りましたことを、私たちは神に感謝しなければなりません」

 

驚きでもありますが、このセリフは1948年、韓国の憲法を定める最初の会議(制憲国会開会会議)で議長が発した第一声です。

韓国建国とキリスト教は意外にも強い結びつきがあり、同時に「反日感情」とキリスト教の結びつきが強いのも事実でもあります。

 

歴代大統領でも金泳三、李明博はプロテスタント、金大中、文在寅はカトリックなど、韓国の政治にもかなり強い影響があるのも現実です。

最近弾劾になったパククネ元大統領も、知人のキリスト教の影響も受けた新宗教の教祖とその娘と深い結びつきを持ったことが疑惑の一つの焦点になっていましたね。

 

ということで、本記事では「韓国にキリスト教徒が多い理由」ということで、韓国の歴史を見てきました。

以下の記事では同じように、「インドネシアにイスラム教徒が世界一多い理由」ということでイスラム教とインドネシアの歴史を詳しく解説しています⇩

 

インドネシアにイスラム教徒が世界一多い理由