こんにちは。本記事は「ミナトのすゝめ」国際ニュースに関しての記事です。
中国が発展途上国を手厚く支援しているというのは有名な話ですが、これにはもちろん裏があります。
ということで、先日ツイッターにてこんなことをつぶやきました⇩
中国が発展途上国を支援してるのは実際のとこ「支援」という名の「お金の貸し出し」です
①中国からお金を借りる
②インフラ整えまくる
③利息が膨らみ返済不能
④港や資源の所有権を中国企業に譲渡せざる負えなくなる
⑤国ごと中国の植民地になるこの手法で中国は一帯一路の計画を徐々に進めてます
— マサヤ🇺🇸ミナトのすゝめ (@masaya_minato) March 8, 2019
iPhoneをはじめとする精密機械、おもちゃ、100円ショップの便利グッズ、家具や洋服など、世の中に溢れているありとあらゆるものが、 「Made in China」ですね。
最近ではこれだけでなく、発展途上国においての電車や高層ビル、インフラストラクチャーにおいても中国によって作られ、さらには運営権までもが中国のものになっています。
特に中国政府はアフリカや中央アジアの発展途上国に多大なる経済支援を行っていますが、これは単なる「慈悲」ではなく当然のごとく裏があります。
本記事では中国の経済支援の裏側を説明していきながら、「一帯一路とはなんなのか」ということを詳しく解説しています。
中国の経済支援の裏側
上でも書いていますが、中国は多くの発展途上国に経済支援をして、高層ビルや道路、電車などの建設に関わっています。
アフリカの国々に行くと、中国の影響力を肌で感じることができます。
また、中国政府に対して「良い感情」を抱いているアフリカ出身の方も珍しくありません。
しかし、これには当然裏があります。
ベネズエラの例
「世界有数の石油産出国」と言われているベネズエラですが、ベネズエラのインフレ率は170万%に達し、経済は破綻状態になっています。
「インフレ率170万%」と言ってもピンと来ないかもしれませんが、これは去年まで1円だったものが今年は170万円にまで値段が膨れ上がっていることを意味します。
これにより200万から300万の人がベネズエラ国外に脱出したとも言われています。
「なんでこうなったの?」
ということですが、1999年にベネズエラは「反米・社会主義」を掲げ新政権を樹立しました。
この直後中国はすかさずベネズエラと良い関係を持ち、「経済支援」という名目でお金を貸し出します。
2007年〜14年にかけて中国は630億ドルものお金をベネズエラに貸し付けています。
これによりもちろんベネズエラはインフラや教育に投資をできましたが、これには裏があります。
貸した分のお金の返済は「石油で行う」ということになっていました。
契約が結ばれた時期のベネズエラのお金の価値、1バレル=100ドル強で推移していた原油価格は、16年1月には1バレル=30ドル近くまで下落しました。
その結果どうしても返済が追い付かなくなったベネズエラ政府は、当初の2倍の原油を中国に現在輸送することになっています。
これをやることにより中国は「石油」という資源を手に入れました。
パキスタンの例
中央アジアに位置する国・パキスタンは中国最友好国の一つです。
「友好国」というよりも「中国の植民地」と言ってもおかしくありません。
というのも、パキスタン政府は中国からの多額の借金により完全なる依存状態に陥っているからです。
パキスタンは世界でも数少ない「原爆保有国」の一つですが、この原爆はウランの濃縮技術や実験まで中国の支援があってからこそのものでした。
現在のパキスタンの首相であるカーン氏は就任した直後に北京に挨拶をしに行き、中国政府の支援強化を要請しました。
つまり今のパキスタンは中国政府に依存しています。
実際に2013年には借金の返済の見通しがつかなくなったためにグワダル港の運営を中国企業に譲渡しました。
スリランカの例
スリランカは2009年の内戦終結後から中国と良い関係を築いてきました。
内戦で荒れ果てた国内のインフラ整備に資金を必要としていたスリランカは中国から支援を受けました。
こちらもベネズエラやパキスタンと同じく最終的には債務が膨れ上がり、スリランカはハンバントタ港を2017年から99年間中国に受け渡すことになりました。
債務のワナ
中国が「経済支援」の名目でやっていることは悪徳な消費者金融とやっていることは同じです。
車を買うためにお金を借りたけど、利息が膨らみ返せなくなったので、最終的に買った車+家を会社に渡さなければならなくなるケースと同じです。
つまり、インフラ投資のためにお金を貸して、債務により払えなくしたら、港や土地の運営を国に譲渡させるというのが中国の戦略でもあります。
これにより、中国は発展途上国の港や土地、資源の確保だけでなく、外交上の影響力も大きくしています。
今まで、すべての物が中国で作られていた「Made in China」の時代でしたが、これからすべての物が中国に所有される「Owned by China」の時代が来ていると言っても過言ではないかもしれません。
一帯一路とは?
かつては日本も「大東亜共栄圏」と言い、アジアにおいての経済圏の樹立、資源の確保を大義名分として戦争をしました。
イギリスにおいては植民地樹立、東インド会社設立など、貿易独占戦略をやってきました。
古代中国では「シルクロード」と呼ばれる巨大な交易ルートがありましたが、「一帯一路」とはこれらのような巨大な経済圏の樹立のことを指します。
「現代版シルクロード」とも言われています。
中国政府はこの現代版シルクロード・一帯一路の主導権を握るため、海外への経済的影響力、港や資源の確保に全力を注いでいます。
中国の構想
出典:https://www.kurehanosatosi.com/entry/2017/12/05/094611
「一帯」とは陸の交易ルートのことを意味し、「一路」は海上ルートを指します。
上にご紹介している国の他にも、この構想よって中国の影響を受けている国がたくさんあります。
タジキスタン
キルギスタン
ジブチ
ラオス
モルディブ
モンゴル
モンテネグロ
現在中国からの経済支援により、多額の借金を背負っている国はこの他にも多数あると言われています。
これらはすべて一帯一路においての経済圏において重要な位置にあります。
「返せないお金を借りる方が悪い」
これが全てかもしれませんが、現在中国がやっていることは悪徳なのが現実です。
さらにこれらの国の影響力を利用して、港の獲得、資源の確保、外交上での有利を得て、世界の経済圏、覇権を握ろうとしているのも事実であります。
現在中国とアメリカの間で「貿易戦争」というものが起こっていますが、これからの中国の動きにも注目ですね。
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