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とある友人「アメリカっていつから世界一の経済大国なの?」
僕「19世紀くらいからだよ」
とある友人「そんな前からなんだ」
僕「でも世界の覇権を確実なものにしたのは世界大戦の後かな」
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GDP(国内総生産)でアメリカは世界一の経済大国として知られていますが、それはいつからなのでしょうか。
本記事ではその厳密な年代と理由をアメリカの歴史を振り返りながら詳しく解説していきます。
アメリカはいつから経済大国なの?
こちらの記事でも詳しく書いていますが、1776年にアメリカはイギリスから独立を果たします。
今でこそアメリカは「領土もデカイし経済大国」というイメージのある国ですが、独立当初は13州だけの小国でした。
それがたったの250年あまりで世界一の経済力&軍事力を付けるのですが、どこからなのでしょうか。
独立当初のアメリカ
独立後すぐにアメリカは国内で州政府と連邦政府の「権利の分散・どこまで州の政府が権利を持つのか?」という問題でもめ始めます。
これを見た世界の国々(主にヨーロッパの国々)は、「ほらやっぱり無理じゃん」という反応でしかありませんでした。
そんなこんなで、なんとか国家経営をしていきます。
そんな中、当時良い関係にあったフランスから現在のアメリカの大半を占める西側領土を激安で購入することが出来ました(ルイジアナパーチェス)。
そこからアメリカは西側領土をどんどん開拓していきます。
最初にそこに住んでいたネイティブ・アメリカンの人々は追いやられました。
南北戦争後
ペリーが日本に来たのが1853年、その後日本国内は開国派と攘夷派で荒れ始めます。
その8年後の1861年に「奴隷制度廃止」を巡ってアメリカ国内で内戦が勃発します。
これを南北戦争と言いますが、アメリカ史において「最も悲惨な出来事」とも言われています。
そして、アメリカの経済力が当時世界一だったイギリスを超すのはその後10年足らずです。
こちらのグラフはイギリスの経済学者アンガス・マディソン先生(1926-2010)が調査したデータで、1820年からのGDPが数値化されています。
こちらのデータ上でアメリカのGDPがイギリスのGDPを抜かすのが1872年ということになっています。
この時、明治維新を成功させた日本も「富国強兵」をスローガンに掲げた文明開化の真っ最中です。
アメリカが世界一の理由
「アメリカは1872年にイギリスを超して世界一の経済大国になった」
ということがわかりましたが、次は「どうやって」というのを見ていきましょう。
アメリカの歴史を見てみると、5つの「ターニングポイント」があります。
それらを一つ一つ見ていきましょう。
①西側に領土を拡大できた
上でも書きましたが、アメリカは独立してすぐフランスから西側領土を購入します。(ルイジアナパーチェス)
当時の大統領は三代目の「トーマス・ジェファーソン」ですが、うまくフランスとの交渉を進め激安で購入することが出来ました。
トーマス・ジェファーソンは今でもアメリカでは有名な偉人の一人です。
その後、さらに西側に領土を拡げられたのもこれがあったからでもあります。
米墨戦争
米墨戦争とは、1842年に起こったアメリカとメキシコの「テキサス」を巡る戦争ですが、これに勝利したアメリカはさらなる領土拡大に成功します。
ゴールドラッシュ
ルイジアナパーチェス⇨米墨戦争の勝利
これに続きアメリカはさらに西へと領土を拡大します。
「西にはまだ未開拓の土地と金がある」
これを知ったアメリカ人は現在のカリフォルニアを開拓し始めます。
この開拓は同時に「民族浄化」でもありました。
アメリカ西部にすでに住んでいたネイティブ・アメリカンの人たちはこの時に迫害され、「ヤナ族」などはアメリカ人に絶滅させられてしまいました。
②帝国主義
西側に領土を拡大できたアメリカは次に海外へと目を向けます。
1898年 ハワイ王国を併合
1898年 米西戦争
アメリカ合衆国VSスペインの戦争で、キューバの独立戦争にアメリカが便乗した戦争。
この時からメディア(新聞&雑誌)が戦争をどんどん煽るようになる(イエロージャーナリズム)。
1899年〜1901年 米比戦争
米西戦争に続いて、当時スペイン領土であったフィリピンとアメリカの戦争。
この時に「フィリピン第一共和国」が建国される(反乱鎮圧のため虐殺や虐待も行われた)。
中米からスペイン勢力の駆逐に成功する
この時にキューバを保護国とし、プエルトリコ、フィリピン、グアム島を植民地化する。
今でもプエルトリコはアメリカの「自治領」、グアム&ハワイはアメリカの領土、フィリピンでは英語を話す、というのはこういった歴史的背景からくるものです。
当時の西欧列強がやっていた植民地政策の波にうまく乗れたこともアメリカが経済大国になった理由の一つです。
この時にフィリピンを含む太平洋の島々を植民地化し、アジアに進出します。
第二次世界大戦参戦のきっかけともなるハワイもこの時に獲得しました。
③第一次世界大戦
第一次世界大戦ではアメリカは当初中立を掲げましたが、ルシタニア号事件をキッカケに参戦・勝利します。
この外交的にも、「中立からの参戦」ということで国際的な発言力を圧倒的に高めました。
さらに第一次世界大戦で戦場となったヨーロッパに比べアメリカは無傷の状態でした。
それまでの歴史上「一つの国が覇権を握る」ということはありませんでしたが、この時から「アメリカの一人勝ち状態」となります。
④第二次世界大戦
主要国の軍隊の死者数
出典: How America became the most powerful country on Earth, in 11 maps
第一次世界大戦と全く同じことが第二次世界大戦でも起きます。
当初反戦を掲げていたアメリカでしたが、「真珠湾攻撃」をキッカケに第二次世界大戦に参戦します。
アジア&ヨーロッパが焦土となりましたが、アメリカ本土は「ほぼ無傷」で戦争を終えました。
これにより、当時最も安定し、信用もあった米ドルが世界の基軸通貨となりました。
⑤冷戦
二つの世界大戦が終わり、ヨーロッパの帝国主義が崩壊します。
しかし、アメリカだけは例外でした。
東西冷戦により、東側諸国と西側諸国で政治体制の違いで分断し始めます。
この時からアメリカは核開発と宇宙進出を始めます。
1991年にソ連が崩壊して東西冷戦が終結します。
結果的に歴史上類を見ない経済力&軍事力を持ったアメリカだけが残りました。
このようにしてアメリカは経済大国になりましたが、2018年現在では「中国がアメリカを超す」とまで言われていますが、今後どうなるのでしょうか。
これからのアメリカにも期待したいですね。
アメリカの経済&歴史に関しては以下の記事でも詳しく書いています⇩
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